
運送会社を含む物流業界は、日本経済を支える巨大なインフラ産業です。
非常に大きな市場規模であり、現在は構造転換の時期にあると考えられます。
運送会社の市場構造は、荷主から仕事を依頼される大手企業と、その下で作業をする中小零細企業でなりたつ重層下請構造と、その巨大な規模で構成されています。
そこで、社会的なインフラで欠かせない運送物流業界において、運送会社の市場構造を構成する要因3つを解説します。
運送市場は、以下のとおり大手の元請けと中小零細の下請けや孫請けなどによる、重層下請構造が定着しています。
・元請け(大手や中堅企業など)…荷主から輸送依頼を一括して請負い、全体管理を行う立場
・下請け・孫請け(中小や零細企業など)…元請けから依頼を受けて荷物の輸送を担当する立場
ドライバーが足りていないため、仕事を融通し合う役割や、需要変動に対応する商習慣が定着しています。
ピラミッド型の重層下請構造の中で、下位層に位置するほど、中間マージンを多く差し引かれるため、入金額が少なくなります。
情報共有に関しても末端まで伝わりにくく、責任の所在が不透明になりやすいなど、ガバナンスの希薄化も指摘されます。
日本の運送・物流業界で活躍するほとんどは中小零細企業であり、社会インフラに欠かせない存在といえます。
これは、国内貨物輸送の6割をトラック運送が占めており、トラック事業を担う9割が中小零細企業だからです。
中小零細企業の多くは、下請けや孫請けで仕事を請け負っています。
競争が激化している市場構造の中、経営基盤の弱い零細事業者は大手への依存度が高いため、仕事を打ち切られると倒産する恐れがあることに注意が必要です。
日本の物流市場の規模は、年間約32兆円の巨大は市場規模です。
トラック運送事業は約16兆か19兆円規模であり、物流全体の6割を占めます。
また、倉庫業やターミナル業などの物流関連施設も、約2.4から2.6兆円の規模です。
主に企業間輸送が中心であるものの、ECサイト需要の拡大で、対消費者の宅配便も増加傾向にあります。
燃料価格や資材価格高騰などで経営環境はより厳しい環境にあるといえますが、今後、物流システム市場はさらに成長することが予測されています。
人手不足や輸送能力の低下に対応するために、運賃上昇や業務改革も急務といえます。