現在、物流のスピード化が求められるようになっていますが、それにより物流センターは365日24時間で運用することとなり、当日配送などで運送会社の負担が大きくなっている状況です。
しかしこのスピード化、消費者にとってはニーズにこたえてもらえるメリットがあっても、物流業界にかかわる企業にとっては大きな負担となっています。
そこで物流センターなどでは、このスピード化に対応するためどのようなことが行われているのでしょう。
荷主から配送時間が管理されるため、時間に遅れればペナルティが発生してしまうと、休憩時間も取ることなく急いで配送を行わなければならないドライバーもいます。
朝インターネットで注文すれば当日自宅に届けられるなど、消費者にとって便利なインターネットショッピングの存在。しかしそれを成功させているのは、低賃金で無理な長時間労働を強いられてしまうトラックドライバーの労動があってこそといえるでしょう。
それでもドライバーに対して、スピードを守った安全運転を行うように伝えられるなど、どのように解決すればよいのかわからなくなっている状況です。
即日配送ほどコストが大きくなるものはありません。そのため短納期を求められるのであればプラスアルファで料金がプラスされる、反対に少し遅くてもよいなら割引されるといった仕組みが構築されるべきです。
さらに消費者の中には、実際に商品を受け取ったのに支払うお金がなくなったからと気軽に返品するケースもありますし、何度も時間指定しておきながら訪問時に不在など同じ場所に同じ商品をめぐって何度も訪問しなければならないケースも増えています。
このスピード化に対応するため、物流センターも速く・細かく・正確にという対応を行っています。
日付やロット、履歴の管理、店舗や個人単位での細かな仕分けなどがその内容です。万一商品事故が発生したときのために、どの商品にトラブルが起きたのか特定をスムーズに行う履歴の管理がされています。
また、売れ残りの商品をなくそうと日付の逆転を確認したり、一度あたりの配送数量を細かくしたりなどが行われています。
入荷されてから配送されるまで商品がどこにあるか把握できるように、商品の出荷頻度ごとに棚の配置を工夫したり、配送ルートごとにピッキング作業をしたりなど同時にスピード向上が必要です。
余剰在庫を持たないため物量を細かくし、細かなロット履歴の管理などまで行っているなど様々な工夫が求められている状況にあるのです。