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物流業界でIoTを活用することによるメリットは?本当に課題解決につながるか

2020.07.12
分類:経営

物流業界でIoTを使った業務効率化が期待されるところですが、すでに製造業や農業などでも少しずつ活用されるようになっています。

同じように物流業界でもIoTを導入し、業務効率化や問題視されている労働力不足を解消すること、さらにサービス向上などを図ることを可能としていますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょう。

なぜ物流業界でIoTの活躍が期待される?

IoTは身の回りにあるいろいろなモノがインターネットとつながる技術のことですが、たとえば製造業の場合には保管向けの出入庫作業を自動化させる自動倉庫や、仕分けを行う物流設備、このような機能を用いた設備を併せ持つ総合物流システムを導入などが一般的といえるでしょう。

物流業界におけるIoT活用は、AI分析と組み合わせることによってさらに大きな価値を発揮することとなります。すでに活用しているのが大和ハウスの次世代物流センターで、ロボットがオーダーに合わせピッキングエリアまで棚を最適な配置まで自動搬送します。

そこに配車システムと連動させることにより、荷物の積載率向上やなど稼働の最適化を図っているのです。

現在物流業界は様々な課題を抱えた状況ですが、これらを解決する手法として期待されているのがIoTの活用といえます。

 

物流業界はどのような課題を抱えているのか

問題として取り上げられることが多い物流業界が抱える課題として、労働力不足が挙げられます。

その背景にあるのはインターネットショッピングなどの拡大で、消費者ニーズに合わせ年々規模が大きくなることにつれ、宅配荷物も増加していますが人手が追いついていません。

運ぶ荷物の増加量に労働力は不足した状態であり、仕事を断るしかないという事業者も存在します。

消費者のニーズも水準が向上しており、注文翌日に到着を求められるなど物流業界は速く商品を届けることがより重要になってきている状態です。しかし配達スピードを高めるには注文状況をリアルタイムで把握でき、適切な運用が必要となります。

ミスも可能な限り減少させることが求められるため、このような課題解決にはIoTAIなどの技術が欠かせないと考えられるようになってきました。多様化する消費者ニーズに応え続けなければ競争には勝てなくなっているため、人手不足に頭を抱えながらニーズ応えるしかないという板挟み状態にあるといえるでしょう。

 

実際に物流業界でIoTを活用するメリット

物流業界でIoTを活用することで、今その商品がどこにあり適切な状態で運ばれているのか確認することができます。

さらに在庫状況などもリアルタイムで確認可能となりますし、配送に用いる設備をIoT化したことで作業の進捗状況や状態などモニタリングし、メンテナンスのタイミングや部品交換が必要なのか判断もできます。

配送車をIoT化すれば積載情報を収集、さらに空車情報の取得なども実現させ、効率的な配送を可能とするのです。