国土交通省はトラック・バス・タクシー事業のホワイト経営を見える化とする認証制度において、取得事業者に対するインセンティブを充実させるとしました。
このインセンティブは物流・運送業を営む事業者とトラックドライバーの間でも発生する問題で、セールスドライバーなどの場合には月給に合わせてインセンティブが支払われる仕組みとなっていることが多いようです。
インセンティブ制度を導入することにより、配達・集荷した荷物の量に応じた歩合がドライバーに支払われることになります。
たとえば大手物流企業であるヤマト運輸の場合、基本給にプラス各種手当・インセンティブとうい給与形態になっています。
基本給は12万円程度と低いですが集荷が多いほどたくさん受け取ることのできる報奨金、都市部ほど金額が高くなる地域手当、配属センターまでのガソリン代などの交通費、それに扶養手当や残業代が手当として支給される仕組みです。
この中で注目したいのがインセンティブに該当する報奨金です。集荷を行うたびに受け取ることができる手当であり、集荷が多い月はその分給料も増えます。配達数によっても手当がつくようですが、インセンティブほどの金額ではないので、ヤマト運輸で稼ぎたいと考えているドライバーはできるだけ多く配達し新たな荷物を獲得することが重要となるでしょう。
なお、集荷個数が多ければインセンティブは増えますが、個人宅でも企業からでも集荷すれば受け取ることができる仕組みとなっているようです。
そのため配属されたセンターの周りに、工場や企業が多いとインセンティブも増えやすく給料もアップしやすいようですが、反対に住宅エリアが多いと個人宅からの集荷が影響するため給料は上がりにくいようです。
しかしこの場合、個人経営者と集荷契約を結ぶことや、物販営業などで商品を売ることによりインセンティブを増やすことも可能となっています。
一般の物流・運送会社なども、このインセンティブ制度を導入することによって、稼ぎたいと考えているドライバーのモチベーションをアップさせることができるかもしれません。
また、トラック運転手は稼ぐことができる職種と考えている就職希望者などのニーズにこたえることもできるようになるでしょう。
物流・運送業界は人手不足が深刻化していますが、このような取り組みを導入することで人を多く集めることにつながりやすくなります。