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物流業界で重視しなければならないのは在庫キャッシュフロー?

2020.09.24
分類:経営

物流業界でも、利益が出ているのに倒産してしまう企業はありますが、これはキャッシュフローが悪化していることが関係しています。

会社は赤字になっても倒産しませんが、手元のキャッシュ(現金)がなくなり、支払いに充てる資金がショートすれば黒字でも倒産します。

そのためキャッシュフローの管理はとても大切といえますが、とくに在庫の管理には注意しておくことが必要です。

物流企業が倒産を防ぐために必要なこと

倒産してしまう会社の多くは、在庫が大量にふえてしまったことです。在庫を増やすために材料を多く使うこととなり、その費用負担で手元のお金がなくなり倒産してしまうケースなどもあります。

倒産を防ぐためには、手元のキャッシュを枯渇させないことが大切ですが、物流業界では特に悩みの種となる在庫管理=在庫キャッシュフローという概念にも注目が必要です。

在庫キャッシュフローとは、在庫を適正化させることを推進していく流れにおいて、キャッシュフローの増大に貢献させるという考え方のことを指しています。在庫とキャッシュフローの関係を把握し、在庫管理の方向性を見つけていくことです。

 

キャッシュフロー計算書を重視することが大切

経営においてキャッシュフローを重視することは大切で、会計基準を国際的にも調和させることが必要になっています。

国際会計の基準に合わせるためには、時価会計などを導入するだけでなくキャッシュフロー計算書を重要視することが必要と考えられているのです。

そもそもキャッシュフローは企業経営における実態をそのままあらわしているといわれているため、企業活動において発生するお金の流れを把握することといえます。

 

在庫管理とキャッシュフローの関係に注目

ロジスティクスやサプライチェーンマネジメントの基本的な理論で、無在庫オペレーションや在庫適正化を中核として据え、在庫管理に対する重要性が強化されつつあります。

キャッシュフローと在庫管理は企業経営において重要なことであり、どちらのほうがより重要かという点では甲乙付けがたいほどとも考えられます。

中でも在庫収支においてのキャッシュフローを改善させる在庫キャッシュフローという概念はより重要で、そもそもキャッシュフローは在庫の増減と密接な関係にあることを理解しておくべきでしょう。

キャッシュフローにより、在庫がどのような状態になっているか簡単に理解できるため、在庫の現状を知る上でもキャッシュフローを重視した経営を行うことが必要といえます。