自動車業界では、自動運転レベル3が搭載された車が実装されることに期待が高まっています。
自動運転技術が発達していくことで、物流業界にも大きな変化がみられる可能性も出てきますが、実際どのように物流と関係することになるのでしょう。
国土交通省が公表している情報でも、運送業界の人手不足が深刻化していることは大きな問題としてとらえられます。
トラック輸送が日本の年間国内貨物輸送量の9割を占めていますが、現在はインターネット通販などの需要が高くなり、トラックドライバー不足に拍車をかけている状況です。
トラックドライバーが不足している大きな要因は、長時間労働や低賃金などの労働環境に関するマイナスイメージといえます。
さらに2007年に道路交通法が改正され、従来までであれば普通免許で運転可能だった車両も中型免許を取得しなければならなくなりました。
さらに大型免許取得の試験内容なども変更が加えられ、難易度が上がってしまったこともドライバー不足の原因になっていると考えられます。
もしこのままドライバーが不足した状態が続けば、物流は停止し需要にますます対応できなくなってしまいます。
そこで期待されるのが自動運転の物流業界への導入ですが、具体的に次のような効果が期待されるといえるでしょう。
現在国内外の自動運転技術は運転支援段階で、完全な自動操縦という段階ではありません。
しかし国土交通省や自動車メーカーでは、限定的に自動運転を行う自動運転レベル3を実装すること、そして技術を発展させることに取り組んでいます。
今進んでいる物流業界を支えるシステムとして挙げられるのが、1人のドライバーが運転するトラック後方を無人トラックが数台追従する隊列走行システムです。
トラックを運転するドライバーは1人でも、その後ろを数台無人の自動運転トラックが追従できれば、同時に輸送できる量を増やすことができます。
完全な自動運転でなくても、限定的なエリアで走行させることで長距離運転のドライバーの負担を軽減させることが可能となるでしょう。
いずれもドライバーの人手不足を解消させることにつながるといえます。
ドローン技術なども本格的な実装が進んでおり、実現に向けた離島への宅配などの計画も進んでいるようです。