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物流トラックの白ナンバーと緑ナンバーの意味と違いとは?

2021.01.09
分類:経営

日本の物流を支えているのはトラックを使った陸送といえますが、トラックには白いナンバーのものと緑のナンバーのものがあります。

白ナンバーと緑ナンバー、種類があるのはなぜなのか、どのように色を区別しているのかご存知でしょうか。

そこで、トラックの白ナンバーと緑ナンバーの意味は違いについてご説明します。

白ナンバーはどのような車に使われる?

普段移動手段に使っているマイカー(普通自動車)や大型自動車は白ナンバーであることが一般的です。

この白ナンバーが意味するのは自家用自動車であるということですが、用途は自家用に限られており、商用で使う場合でも自社販売商品を運搬するためと規定されています。

仮に5ナンバーの小型自動車を貨物車両の4ナンバーにした場合や、3ナンバーの普通自動車を貨物車両の1ナンバーにした場合でも、自社の用品販売を目的として運搬をするか、宅配サービスなどで使うことになるでしょう。

 

緑ナンバーが必要になるときとは?

その一方で緑ナンバーは事業用として使われる車とされているため、バスやタクシーなどはすべて緑ナンバーです。

運送や物品を運搬することを事業としている場合でも、緑ナンバーの車が使われています。

人やモノを運搬し、その運搬にかかった代金を受け取るのなら緑ナンバーを取得しなければならないということになります。

ただ、白ナンバーの自家用車で宅配便の代行業とし、メール便などを配達するケースも見られます。この場合には国土交通省から「自家用自動車有償運送許可証」を発行してもらえば可能とされていますので、許可証があるのなら違法ではありません。

 

緑ナンバーにするメリットとデメリット

緑ナンバーを取得した場合、デメリットとして挙げられるのは自動車保険にかかる保険料です。

同一車種の白ナンバーと緑ナンバーのトラックの任意保険にかかる保険料を比較した場合、緑ナンバーは白ナンバーよりも1.52倍保険料が高くなります。

しかし税金面でみた場合には、たとえばトラックなら積載量によって金額は異なるものの、白ナンバーは年間25,50040,500円かかるのに対し、緑ナンバーなら18,500円~29,500円と安くなります。

さらに車を購入するときには自動車重量税もかかりますが、こちらも車両総重量により金額は変わってくるものの、白ナンバーが20,50036,900円であるのに対し、緑ナンバーなら13,00023,400円と割安です。

そもそも公共事業を請け負うのなら緑ナンバーのトラックでなければ受注できませんので、物流業界では欠かせないナンバーともいえます。