運送や物流関連の現場改善のニーズは尽きることがありませんが、深刻な人手不足の状況にある中で、必要となるのは徹底して作業を標準化させることです。
仕事しやすく働きやすい環境を作ることにより、多くの方を雇用でき、長期に渡り働いてもらうことができるようになるでしょう。
運送の現場改善を行うやり方は、実際に現場で働いているスタッフの経験値に頼り進めていることが多いといえます。
しかしある程度は定められた手順に沿って進めれば、現場改善の成果が出やすくなるはずなので、次のことをポイントとして現場改善を進めていくことを検討してみましょう。
何のために現場改善が必要で、何を改善させるのかなど、明確化し現場の合意を得ておくことが必要です。
何も明確にしないまま漫然と改善しようとしても、目的に沿わない施策を打つことになり、効果を生まなくなってしまいます。
業務の品質やコスト、人材育成や人員登用なども加味しながら、何を改善させていくべきか明確にしたほうがよいといえます。
目標を決め、社内で周知徹底し、合意を得ておくようにしましょう。
本来希望する姿と現実とのギャップは何か、その問題部分を抽出しましょう。
現場で問題になるのは、たとえば事故が起きることや人が休んだときに代わりがいないこと、顧客からクレームが多いことなどが挙げられます。
これは、本来行わなければならない業務が遂行できていないことが理由なので、不足する部分とその要因や背景を考えなければなりません。
KPI(重点評価指標)を設定し、生産性・品質・原単位コスト・各種効率指標など、実績を確認できる状態を作っておくようにしましょう。
問題が特定できたら、企画した改善案を実行していきます。
改善における活動を継続し定着させることが必要ですが、そのために次のことを心掛けるようにしましょう。
改善が続かないのは、やってもメリットがないと感じられるからです。
日々の業務に関係がない仕事が増えても、現場で働くスタッフにとっては自身にメリットのない余計な仕事としか感じません。
改善活動が現場のメリットに繋がる仕組みが必要となるため、たとえば会社自体の売上利益などではなく、評価されるという制度を設ける必要があります。
実践したことによる結果や成果が確認しやすい仕組みがあれば、現場のモチベーションは上昇します。
活動を中心として取り組み前後の写真を撮り翌日に掲示することや、改善会議の様子などを朝礼などで紹介するなど工夫すれば、スタッフの姿勢も変わってくることが期待されます。