運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送・物流業界で進むデジタル化の動きとそれにより解決できる課題とは

2021.10.16
分類:経営
運送・物流業界でもデジタル化が進んでいますが、経済産業省の「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」でも企業がAIIoTなどの新たなデジタル技術を使い課題を解決させていくことを推奨しています。

デジタル化で抱える課題は解決される

物流業界の市場規模は拡大傾向にありますが、これは医薬品・医療機器・低温食品市場がチェーンストアなどにより伸びていること、東京オリンピック・パラリンピックに向けた建築需要が関係していたといえます。

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、リモートワークや外出を自粛することが多くなり、ネットショッピングが多く利用されるようになったことで物流業界の市場規模を拡大させたとも考えられるでしょう。

ただ、物流の市場規模は拡大しても、運送業界の恒常的なドライバー不足は解消されておらず、現在働くドライバーの負担は増える一方です。

そこで考えられているのが、運送・物流業界をデジタル化する動きといえます。

 

運送・物流業界が抱えている課題解決に向けたAI活用方法

運送・物流業界が抱える課題はいろいろあります。

特に、

・小口配送が増えたこと

・人手が不足していること

・従業員の負担が増えていること

などです。

これら課題を解決するためにデジタル化がどのように関係するのか、主に次のような対策において役立つと考えられます。

倉庫システムの効率化

倉庫業務は1社のみではなく2社以上が連携し、物流業務を行うことのできる仕組みにすることで、荷物の一括管理が可能となり配送を効率化させることができます。

商品の在庫・発送管理などはAIに任せるなどデジタル化することで、不足する人員による作業を補うことが可能です。

また、将来的にはトラックを自動運転化したりドローンでの配送を可能にしたりなど、人材不足解消や従業員の負担軽減に向けた対策として検討できます。

AIによる業務効率化

他にもAIは様々な業務で活躍させることができます。

まずドライバーの勤務シフトを作成する際にAIを活用することで、運行管理担当者の手間を軽減させることが可能となるでしょう。

ネットショッピングの利用拡大で個人宅への個別配送が増えていますが、再配達などで多頻度化しやすい配送業務も、AIによる顧客情報の蓄積・分析で在宅時間帯を予測し再配達を低減させることができます。

さらに天候や道路の混雑状況をAIに予測してもらうことにより、最適な配送ルートにより積載量の効率化と燃料代削減にもつなげることができるでしょう。