管理するトラックの車両台数が十数台以上の運送会社の場合、運行管理は大きな負担といえます。
特に紙媒体による運行管理ではミスが多く発生しやすく、人手不足が深刻化する中でより現場を混乱させることになるでしょう。
そこで、運送業が導入を検討したいのが「クラウド運行管理システム」ですが、取り入れることのメリットについて説明していきます。
「クラウド運行管理システム」とは、運行管理者の業務負担を軽減できる仕組みになっているシステムであり、車両に搭載したデバイスから情報が集約・把握できることが特徴です。
トラックに、
・通信機能の備わったデバイス
・専用アプリをインストールしたスマートフォン
を搭載します。
それにより、トラックを走行させているときの情報を随時クラウド上に送り、現状をリアルタイムで把握・管理できることができます。
中には3秒ごとに位置情報など発信可能とするものもあり、管理画面の地図上で今トラックがどの場所にいるのか確認することも可能です。
運送業が管理する多くのトラックはデジタルタコグラフィーを装着していますが、このデジタコをクラウド運行管理システムと連携させれば、次のいろいろな業務管理をクラウド上で一括管理できます。
・動態管理
・運転日報の作成
・荷物や配送
・車両本体状況
・燃費コスト
・労務
デジタコとシステムを連携することにより、業務を飛躍的に効率化させることが可能となるため、設備投資資金が5万円台で済むものなどから検討してみるとよいでしょう。
運送業で「クラウド運行管理システム」を導入するメリットは、主に次の4つです。
・事故防止と事故発生で迅速な対応が可能になる
・ドライバーの労働環境整備と安全確保が可能になる
・到着時間の厳守をサポートできる
・配送効率を向上させることができる
それぞれのメリットについて説明していきます。
ドライバーごとに、たとえばトラックを急発進したり急停車したりなど、危険な運転や走行がないか把握することができます。
ドライバーも見られていることで安全運転の意識を高め、安全運転を心掛けるようになるでしょう。
もしも事故が発生したときも、クラウド上の地図から事故現場を把握できます。
クラウド上の管理画面から、ドライバーごとの運転時間・休憩時間・残業時間・待機時間などを把握・管理することができ、労働環境整備と安全確保が可能となります。
運行ルートも管理画面で確認可能となるため、予定したルート通りに走行できているかリアルタイムで把握でき、遅延が発生しているときには別のトラックを向かわせる判断もできるようになります。
到着時間を厳守するための、フレキシブルな判断とサポートが可能になるといえるでしょう。
実働率・積載率・実車率など最適なルートに必要なデータを可視化させることにより、車両数を削減することも可能となるため、配送効率を向上させることができます。