物流・運送業界に外国語が必要か考えたとき、特に需要が高いのは貿易関係の仕事といえます。
そこで、物流・運送業界で外国語の能力が必要になるのか、業界内で英語力を活かせる仕事について説明していきます。
物流業界の仕事ときいてまずイメージするのは、荷物の運搬や倉庫管理など体力勝負の作業でしょう。
運送業界の場合、大きなトラックを運転するドライバーをまず思い浮かべる方がほとんどといえます。
確かに物流や運送の仕事はそれらの業務を担当することが多いですが、他にも様々な仕事があります。
その中には海外とやり取りが必要になる貿易系の仕事もあり、海外の取引先とコミュニケーションを取ることや、商品を国外へ発送したり輸入したりなど日本と海外をつなぐことにかかわる仕事もあるといえます。
海外とのやり取りでは外国語のスキルが必要となり、会話だけでなく文書などの能力も求められます。
そのため、語学力を物流業界で生かした働き方を望むのなら、貿易系の仕事に就くとよいでしょう。
貿易事務の仕事は、海外から商品を輸入することや、反対に国内から海外へと輸出するときの事務手続です。
輸送や通関で必要となる貿易関連書類の内容確認や、英語を使って取引先とのメールでやり取りするといったことが挙げられます。
貿易事務のイメージは、たとえば商社などの仕事という印象が強いでしょう。
しかし国際物流コーディネーターとして、輸送手配や通関業務などを担当する通関業者や、船会社や航空会社でも貿易事務の仕事があります。
貿易事務の仕事を担当するのなら、貿易取引で使われる専門用語を理解することはもちろんのこと、物流や貿易書類に関する知識も必要です。
英語を読み書きする能力も必要となるため、外国語が得意な方には向いています。
貿易書類は英語で記載され、やり取りも英語で行うことになるため、反対に英語能力が低い方には務まりません。
ただ、ある程度決まったフォーマットで記載されており、記載されている英文や書類の役割などが理解できる場合には、業務に支障をきたすことはないといえるでしょう。
誰が誰に対し、どこからどこへ、何をどのくらいの量をいつまでに届けるか、など内容もいたってシンプルです。
英語で相手とディスカッションが必要になるといったことはないため、高度な英語のコミュニケーション能力までは求められることはありません。