
運送会社では、ドライバーの時間外労働に対して年間960時間の上限規制が適用されたことで、現場の労働力の制限による物流停滞が懸念されます。
物流危機を乗り越えるために、長距離輸送や長時間の荷待ちに依存した労働環境の改善が必要です。
そこで、運送会社の働き方改革への対応について、物流危機を乗り越える対策を解説します。
運送会社は、時間外労働などの法規制の強化と、深刻化する人材不足により、ビジネスモデルの転換が求められています。
具体的に、運送会社は以下の働き方改革に対応することが求められます。
・時間外労働の上限規制(残業時間を年間960時間以内とする制限)
・改善基準告示の改定(拘束時間短縮や連続運転時間の制限等)
・若年層採用と離職防止(持続可能な労働力を確保する取り組み)
運送会社は、規制の枠内で輸送量を維持するために、長時間労働の是正を目的とした運行管理の効率化を進めています。
具体的には、以下の取り組みが挙げられます。
・中継輸送の導入・拡大(長距離ルートでドライバーが交代し、日帰り勤務を実現する)
・荷待ち・荷役時間の削減(荷主企業との連携で、予約システム導入を使った倉庫の待機時間の短縮など)
・モーダルシフトの推進(長距離区間の輸送を、トラックから鉄道や船舶へ切り替える)
運送会社では、限られた労働時間を最大限に活用するために、ITやAIの導入が欠かせません。
デジタル技術活用による業務効率化として、以下の手法が挙げられます。
・配車ルート最適化システム(渋滞予測や配送先条件のAI解析による運行計画の自動化)
・電子運行管理システム(法定速度遵守や労務状況の可視化で労務違反を防止)
・スマホアプリ活用(受領印のデジタル化と配送状況共有で事務作業を削減)
運送会社では、ドライバーの労働時間を減らしつつ、収入を維持・向上させる以下の処遇改善などの対策が求められています。
・燃料費高騰や人件費上昇分を適正に転嫁した標準的な運賃の交渉と収受
・検品や棚入れなど、運送以外の付帯作業には対価を請求する別料金化
・安全性や効率性を重視した評価制度と手当の見直し
上記により、運送会社におけるドライバーの処遇改善のためのベースアップが不可欠といえるでしょう。