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熱中症対策のため物流業界が行うマスク外しへの決断!社員の健康を守るために

2020.09.19
分類:総務

物流業界において配達員が熱中症になることを防ぐため、新型コロナウイルス感染症を防止することが必要とされる中でも、暑さ対策と両立させることにどのような対応が必要と現場では頭を悩ませています。

その1つとして、屋外などで業務を行う際には、各自が判断しつつマスクを外す取り組みが広がっています。

日本郵便などもその取り組みを周知させるため、ステッカーをバイクに貼るといった対応が行われていますし、ヤマト運輸や佐川急便なども新型コロナウイルス感染防止と暑さ対策を両立させることに理解を求めているようです。

物流業界のマスクに対する扱い

まず日本郵便ですが、202065日から10月末まで、屋外においては他人との距離に十分注意しマスクを外すことにしています。

郵便局窓口や郵便物を集配する際にも、人との距離が2メートル以内まで近づく際、マスクは外さずに着用し続けるとしています。同じくヤマト運輸や佐川急便なども、日本郵便同様の措置を取ることを公表しています。

実際、郵便配達員もマスクの着脱を面倒に感じていることもあり、休憩時間以外はマスクを着用し続けるものの、外しよいという示しがあったことで気持ちが楽になったと感じているようです。

このような物流関係においてのマスクに対する扱いの他、警備会社などでも似た動きが拡大しています。たとえば全国警備業協会などでは、2020年5月末に熱中症リスクを軽減させようと、新型コロナウイルス対策の業務ガイドラインを改訂し、屋外なら距離を十分にとって顧客などの理解を得てマスクを外すことを示しています。

外食産業でも同様の動きが見られ、ファミリーレストラン・ガストなどで弁当の宅配を行うすかいらーくホールディングスでも、商品の受け渡し時以外にマスクを着用することを求めておらず首元を冷やすネッククーラーなどの配布で対応するとしています。

 

物流業界でも社員の健康を守るために決断が必要

マスクの着用は必須といわれる状況で、同時に熱中症対策をどのように講じていけばよいか悩む企業も増えています。

清水建設でも透明フィルムで口の周りを覆うマウスシールドを、全国の建設現場に配備するなどでマスク着用を回避させようという動きを見せています。

マスクシールドであれば、肌にフィルムが直接触れることがなく、熱のこもりを防ぎ息苦しさや暑苦しさを軽減できます。

普段、マスクを着用していない方に対し、着用を強要する「マスク警察」なども社会問題として取り上げられていますが、物流業界でもマスクを外すことが熱中症対策には必要とわかっていても圧力や相互監視の問題で決断できずいる企業もいることでしょう。しかし企業も社員や従業員の健康を守るための決断が必要といえます。