物流品質を向上させるためには職場環境を整備させることは欠かせません。
たとえば冷凍・冷蔵食品に特化している物流企業の場合、床・蛍光灯・換気扇を磨く活動を15分間、社員やパート労働者に関係なくすべての従業員が毎日実施しているようです。
仕事をやりやすくするために環境を整備することは需要ですが、保管している商品の衛生面を保つためにも、倉庫そのものが美しい状態でなければならないと考えているからでしょう。
24時間稼働している倉庫だからこそ、決められた場所を決められた時間に、共通の道具を用いて行うことが大切といえます。
職場環境を整備することは、労働者同士のコミュニケーションの場につなげることにもなります。
実際、作業が開始されれば会話はできませんが、一緒に環境整備を行うメンバーと作業前後にコミュニケーションを図ることはできます。
どのように職場環境を整備していけばよいかという具体的な例は次のとおりです。
・整理…必要なものとそうでないものを分け、使わないものであれば廃棄するようにしましょう。
・整頓…ものを配置する場所を決めて名前を表示し、管理するようにします。その際、数字・色・マーク・記号などを付けておけば誰が見ても把握しやすいため、管理も容易になります。
・清掃…計画を立て、その表に基づいて決められた部分を徹底的に磨きこんでいきます。
日々の清掃はもちろんのこと、月に一度は事業所それぞれを本社が確認するなど、環境整備点検を行いましょう。
経営者がすべての拠点や現場をまわって、たとえばチェックシートなどを使いしっかりと整備ができているか確認・評価していきます。
経営者に確認されることで、従業員も手を抜くことなくしっかり整備するでしょうし、現場の変化に気づくことができれば未然に事故を防ぐことにもつながります。
適切な管理・整備ができている事業所を表彰する仕組みなどを作れば、従業員のモチベーションを向上させることもできるはずです。
環境整備とは仕事をやりやすくするために環境を整えることであり、現場のミスを減らすことやコミュニケーションを図ることにもつながる取り組みです。
大切なのは継続して行うことのため、環境整備への取り組みでどのようなことを実践していくべきか、計画を立てた上で行うようにしていきましょう。