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物流センターで重要なのは人材育成!適正な能力評価の指標としたい基準とは?

2020.12.20
分類:総務

物流センターにおける作業を担当しているのは、正規で雇用された正社員よりも、パートやアルバイトといった非正規で雇用された労働者のほうが極めて高いといえます。

内部で作業を行う人材だけでなく、対外的に荷主や配送先への対応、営業担当者、管理運営を担う人材も必要です。

物流センターには広範な人材が必要であるため、育成を適切に行うためには職業能力を適正に評価できる「ものさし」となる指標が不可欠といえます。

そしてその指標は、雇用される側と雇用する側、それぞれが納得できる客観的視点に基づいたものであることが求められます。

そこで、公平に職業能力を判断するために、厚生労働省・中央職業能力開発協会が整備している「ロジスティクス分野の職業能力評価基準」を活用することを検討してみましょう。

ロジスティクス分野の職業能力評価基準とは?

ロジスティクス分野の職業能力評価基準では、倉庫業部門の職務としてロジスティクスシステムデザイン・企画と設計・業務計画と推進・業務運営・現品管理・入荷から保管・出荷まで・流通加工という7つに区分しています。

職業能力については、新入社員相当から部長相当までのレベルを1段階から4段階に分けていますが、それぞれ次のような方が該当します。

・レベル1…入社したばかりのスタッフから入社して数年の若手社員、事務処理や倉庫内作業を主に担当する臨時雇用者の管理者などスタッフが該当

・レベル2…相応の経験と実績がある係長や主任、事務処理や作業監督者などがシニアスタッフとして該当

・レベル3…一定以上の経験と実績がある課長、物流センターの業務・荷主別セクションの課長などがマネジャーとして該当

・レベル4…豊富な経験と実績がある部長、レベル3に該当する監督者複数人の長、物流センター長などがシニアマネジャーとして該当

なおパートやアルババイトとして雇用された非正規の労働者は、レベル1に含まれると認識してよいでしょう。

職業能力評価基準は、職務とレベル、それぞれの区分の組み合わせごとの作業要素に分け、能力細目・職務遂行の基準・必要とする知識により記述されています。

そのため能力開発やキャリア形成支援の指針として活用できますし、人事評価する際の処遇や求人における能力の明確化などにも活用可能です。

ただ人材育成はまず仕事内容を明確にしなければなりません。そして人材育成の目標を設定し、人材育成計画を策定・実施も必要であると認識しておきましょう。