運送業の業務といえば、荷物を運ぶ宅配便運をイメージする方がほとんどのようですが、確かに目的地まで人や荷物を運ぶ仕事のことです。
ただ、荷物を運ぶ業務を行っている場合でも運送業ではないケースも存在しますので、具体的に運送業が行う業務とは何かご説明します。
運送業で荷物を運ぶことは業務のメインといえますが、荷受けや庫内での仕分けといった作業も含まれます。
裏方作業を含め、荷物や人を運ぶ業務全般が運送業の仕事といえますが、使われる経路は陸運・空運・海運に分けています。
最も身近に感じてもらいやすいのは陸運ですが、トラックを使い近距離や内陸部に荷物を運ぶ小口運送などがメインです。
また、人を運ぶ対象とするのなら、バス・タクシー・鉄道などの旅客に分類される業務も運送業といえます。
人や物など、運ぶ対象に関係なく、距離が長い運送には空運(航空機)や海運(船舶)が用いられます。
使われることが多く、海外や遠方からの荷物はどちらかの方法で近くの空港や港まで運ばれます。
いずれの運輸方法も日常生活や経済活動で欠かすことのできないものとなっているといえるでしょう。
近年では顧客のニーズも多様化しているため、運送業でも需要に対応するため幅広い輸送を行っています。
たとえば特定の貨物のみ専門的に扱う運送業もあり、食品や飲料品を専門とする業者もあれば、現金や貴重品を専門とする業者もあるなどです。
貨物の価値の高い場合や大きさがある場合には、それらを専門とする運送業が担当するケースが多いといえます。
現金・小切手・手形などの有価証券の他、クレジットカード・パスポートなどの貴重品、再生できない図案やフィルム類などは、一般的な荷物として扱うことはできません。
銃砲刀剣や発火性のある危険物なども、輸送を担当するのは専門業者です。
人を運ぶタクシーやバスでは、普通自動車第二種運転免許や大型第二種自動車運転免許が必要です。
荷物を運ぶドライバーも、普通自動車運転免許だけでなく、中型や大型などトラックの車両総重量に合った免許を取得していなければなりません。
他にもけん引や玉掛など、必要な免許や資格はいろいろあるので、取得していなければできない作業もあります。
そして運送業自体が許可を得ていることが必要であり、許可なく配達業務などをしていれば罰則の対象となるため注意してください。