運送業界でドライバーとして働く方の中には、車の運転が好きだからという人もいれば、人とのコミュニケーションが苦手だからという方もいます。
確かに運送の仕事は車で運転する時間が長く、あまり人とのコミュニケーションを必要としない業界とイメージされやすいといえるでしょう。
ただ、何のコミュニケーションも必要ではないわけではないため、ドライバーにはどのような対人関係が求められるかご説明します。
運送の仕事といえば、荷主から依頼された荷物を目的地まで運ぶことです。
その荷物を運ぶのがトラックドライバーですが、単に車を運転し運べばよいだけでなく、荷物の積み下ろしや届け先では人と接することになります。
さらにドライバーは、依頼を請けた仕事をドライバーに配分する配車係とのコミュニケーションも大切なので、まったく人と関わりがないというわけではありません。
運送業では勤務時間が従業員ごとに違うこともありますが、中には2人以上でペアを組んで仕事をするケースもあります。引っ越し業者などがその例ですが、その際には作業を効率的に行うためのコミュニケーションが不可欠になるといえます。
単独で仕事をするドライバーの場合、ドライバー同士が顔を合わせる機会はそれほど多くないこともありますが、中にはドライバー同士が待機時間などを利用し仲間同士で連絡し合うといったケースも見られます。
物流業の場合には荷物の運送だけでなく、倉庫で行う保管業務や流通加工業務なども必要となるため、より深いコミュニケーションが求められます。
職場内での連帯意識が強く、担当以外の仕事も任されることも少なくないため、コミュニケーションを良好に取ることを意識して働いてもらうことが必要となるでしょう。
もしコミュニケーションが苦手という理由で運送業に入職してきた方がいるのなら、たとえドライバーでも人との接点がまったくないわけではないことを伝え、まずは笑顔で挨拶することから始めてもらいましょう。
そして些細なことでも感謝の気持ちを言葉で伝えることを意識してもらうと、自然と色々な人とのコミュニケーションが取りやすくなるはずです。
愚痴や陰口などが普段から飛び交うような職場環境では、新たにドライバーとして働こうと入職してきたドライバーもますますコミュニケーションが苦手になってしまいます。
長く働いてもらうためにも、職場の雰囲気や良好な人間関係を大切にし、楽しく働くことのできる工夫が必要です。