運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業がうつ病などで休んでいた従業員を復職させるときのポイント

2022.02.22
分類:総務

精神疾患や気分障害により治療している方は増えていますが、労働環境でもうつ病など精神疾患により休職する従業員数がいるとき、復職させてよいのか判断に困ることもあるでしょう。

そこで、運送業で働く従業員がうつ病など精神疾患で休職しているものの、復職したいという申出があったときには、どのようなことに配慮すればよいのか説明します。

うつ病などで休職している従業員が復職を希望するときに確認したいこと

うつ病やパニック障害などで求職している方が復職したいという場合、運送業が対応するべきポイントは次の通りです。

復職可否に対する主治医の診断書を提出してもらう

単に休職している従業員からの申出だけで復職を決定することはリスクが高いため、復職できるか判断するには主治医の診断書を提出してもらいましょう。

そして、実際に休職者と面談を行い、生活の状況や服薬内容、体調などをヒアリングし判断材料としたほうがよいといえます。

労務担当者と休職者本人で主治医を訪問し復職に関して注意点を確認する

主治医から復職できるという診断書が提出されたときには、労務担当者が主治医を訪問し注意点などヒアリングしましょう。

復職させた後で症状が再発する危険性はないのか、復職後に配慮するべきところなど確認しておいたほうがよいといえます。

休職者の家族から復職に関する意見をきいておく

休職者と同居する家族にも復職に関して意見を聴き取り、まだ早いと判断しているときには家族から休職者に対し復職を待ったほうがよいと説得してもらいましょう。

通勤訓練を行った上での状況を報告してもらう

うつ病などの精神疾患があると毎日の通勤が難しいこともあります。

1週間程度、期間を定めて公共スペースなどで同じ時間帯を過ごし、帰宅できるかという訓練も必要です。

毎日、メールなどで時刻通りに起床し、図書館など公共スペースなどに通うことができたか、報告してもらう通勤訓練を実施した上で復職を判断したほうよいでしょう。

 

復職を急ぎ過ぎないことがポイント

もしも復職がまだ早いと判断できるときには、本人にその旨を伝え引き続き休職してもらうように話をしましょう。

無理に復職してしまうと、復職後に症状などが再発するリスクが大きくなってしまいます。

繁忙期や多忙であるなど、会社側の事情で復職を求めるような行為は、無理な復職を強いることになるため注意してください。