運送業界で、水濡れ事故などが発生しがちなのは、国際海上輸送です。
国内輸送であれば、長時間、貨物が移動し続けることはありません。
しかし国際海上輸送では、船を使って長い時間貨物が運ばれるため、衝撃や海水・雨水などによる水濡れの影響を受けるリスクが高いといえます。
貨物の外装のみダメージを受けるのではなく、中まで水が浸透することなどがあれば、クレームや損害賠償請求にまで発展する恐れがあります。
そこで、運送業の水濡れ事故について、特に国際海上輸送が注意するべきといわれる理由を解説します。
「国際海外輸送」とは、国境を越えて商品や資材を輸送する物流です。
海外物流とも呼ばれる輸送であり、国内物流と比べると輸送機関が長く、費用は高額になりやすいといえます。
そのため最適な輸送ルートの選択が重要といえますが、海外取引は輸入・輸出の扱いになるため、国内物流にはない手続などを経由することが必要です。
国際海外輸送が商品に影響を及ぼす原因は、主に以下の4つです。
・コンテナの劣化
・貨物への乱暴な扱い
・積み付けの不良
・外気温の影響
それぞれ説明します。
国際海外輸送が商品に影響を及ぼす原因として、
船の中でまず貨物を守る外箱がコンテナですが、航海の間で海水や雨水にさらされることになります。そのため長期に渡り使用を続ければ劣化していくものですが、劣化による破損などで海水や雨水が内側へしみ込むことも考えられます。
国際海外輸送が商品に影響を及ぼす原因として、貨物の乱暴な扱いが挙げられます。
荷役の際に足で移動させたり水溜まりの路地へ置いたりなど、貨物を乱暴に扱ったことがへこみや破損などの原因になると考えられます。
国際海外輸送が商品に影響を及ぼす原因として、積み付けの不良が挙げられます。
コンテナ内の貨物積み付けが片方へ偏っているときや、しっかり固定されていないために動くときなどは、輸送間に荷崩れする恐れがあります。
国際海外輸送が商品に影響を及ぼす原因として、外気温の影響が挙げられます。
通気口のないドライコンテナなどは、外気温の影響を受けやすく、内側は高温になりやすい状態です。
外気と内側で温度差があれば、結露などが発生しやすくなり、貨物の水滴が影響を及ぼすこと考えられます。