輸送方法を大きく分けると、陸上輸送・海上輸送・航空輸送の3つに分類されます。
物流における輸送は一次輸送であり、A地点からB地点、B地点からC地点へ長距離を移動しつつ物を運びます。
この中で、自動車や鉄道を使った輸送が陸上輸送であり、主に運送業界ではトラックが使われています。
人々の生活において最も身近な輸送方法といえる陸上輸送ですが、そのメリットやデメリット、解決すべき抱える問題について紹介します。
「陸上輸送」とは、トラックや鉄道などの交通手段を使って、人や貨物を移動させる物流です。
人々の生活において身近な輸送方法であり、宅配や引っ越しなどが陸上輸送として挙げられます。
鉄道を使った貨車輸送では、JR貨物のコンテナが主力で活躍中です。
陸上輸送の「メリット」は、主に以下のとおりです。
主にトラックによる陸上輸送のメリットを紹介します。
・柔軟性が高く現地状況に対応しやすい
・ドアからドアまで輸送できる
・納車までの期間が短い
・盗難や車上荒らしの被害にあう確率は低い
・荷物破損のリスクが少ない
・経路を自由に選べる
中継地点を経由しないため、盗難や車上荒らしなどの被害を受ける確率は低くなることや、列車や船のスケジュールなどは考えなくてもよいため、任意のタイミングで荷物を運べます。
陸上輸送の「デメリット」として、以下が挙げられます。
同様に、トラックによる陸上輸送のデメリットを紹介します。
・ガソリンを使用するため二酸化炭素を排出する
・搬送距離が遠いと費用が高くなる
・交通渋滞などに巻き込まれると時間がかかる
・災害などで経路が寸断される恐れがある
陸上輸送を取り巻く問題は次のとおりです。
・燃料価格や高速道路料金の値上げ
・交通渋滞
・環境問題
・地球温暖化問題
・ドライバーの高齢化
2024年4月1日以降は、トラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されています。
労働時間が短くなるため、人手が足りていない中で輸送能力が不足することになり、荷物を運べなくなる恐れが懸念されています。
人手不足の状態が解消されないままでは、配送スピードが低下し、再配達などによるドライバーの負担はさらに重くなります。
残業時間の短縮で残業代などが稼げなくなり、収入が減ったことを理由にさらに離職率が高まる恐れもあると考えられているようです。