建設業では、工事に関することや従業員のケガや死亡など、様々な損害リスクを抱えているといえます。
仮に工事現場で事故が起こった場合には、大きな損害を被るだけでなく、従業員の生命にかかわる深刻な被害を及ぼす恐れもあります。
そのため建設業では、様々な損害リスクに備えておくことが必要といえるでしょう。
そこで、建設業の損害リスクについて、備えるべきリスクの種類と管理方法を簡単に紹介します。
建設業における損害リスクとして、以下が挙げられます。
・工事に関するリスク
・賠償責任リスク
・役員や従業員のケガ・死亡のリスク
・工事の目的物や資材の盗難・破損・紛失などのリスク
など
工事に関するリスクとは、火災・水災・盗難など、不測かつ突発的な事故で工事の目的物や工事用仮設物等に損害が起こることです。
備えるための保険としては、建設工事保険や組立保険などが挙げられます。
建設業に共通するリスクとして以下が挙げられます。
・建設工事に携わる職人や従業員がケガを負うリスク
・工事中や完了後に依頼主や周辺住民に損害を与えるリスク
・経営者死亡などによる経営者不在のリスク
そのため建設業では、以下のリスクに備えるべきといえるでしょう。
・第三者への賠償責任
・役員や従業員のケガまたは死亡
・工事目的物や資材の盗難・破損・紛失
建設業の損害リスクの管理方法として、たとえば以下が挙げられます。
・リスクアセスメント(建設工事の労働災害や事故発生の可能性、発生時のケガの大きさを調査・評価してリスク低減対策を行う)
・リスクマネジメント(建設工事のリスクを事前に把握・分析し、問題点を評価・管理する)
・リスク管理(想定されるリスクを防ぐための対策を検討・実行する)
建設リスクマネジメントは、建設リスクを低減させる管理であり、リスクを事前に洗い出して分析し、問題点を評価します。
想定されるリスクを前もって評価することがリスクアセスメントであり、建設業では有効な管理方法です。
労働災害や事故が起こる可能性や、発生したときのケガの大きさなどについて、どの作業にどのくらいの確立で起こりやすいのか、洗い出し・見積り・評価などの調査を行ってリスク低減対策を実施します。
簡単なことではないものの、損害リスクを避けるためには必要であるため、実施していきましょう。