運送事故が起こってしまうと、預かった荷物の破損によりクレームの対象となります。
返品や再配送のコストもかかるだけでなく、状況によっては損害賠償請求される恐れもあるといえます。
そのため運送事故が起こらないように注意が必要です。
そこで、運送事故とはどのような事故なのか、起こる原因や種類、防ぐ方法を簡単に紹介していきます。
「運送事故」とは、物流や輸送において発生する破損や紛失などの事故です。
荷物の輸送は人力で行うため、配送業者が紛失や破損などのトラブルを起こさないとは言い切れません。
破損事故は、倉庫保管中や入出荷作業中、積み込み・積み降ろし中や輸送中など様々な工程で発生します。
物流における運送事故のうち、破損事故につながるケースは主に以下が原因です。
・荷物の取り扱いおいて落下してしまう
・積み上げた荷物が転倒してしまう
・フォークリフト操作のミスで荷物に衝撃が加わる
・輸送中の振動で商品が破損する
・不適切に積み込みや積み降ろしの作業を行う
・運転中に急ブレーキや急発進をする
破損事故には次の種類があります。
・外装破損
・内部破損
「外装破損」とは、外箱が潰れたり汚れが付いたりすることです。
「内部破損」は商品の破損または動作不良のこと示します。
破損事故については配送業者が原則、補償することになり、配送業者によって補償額は異なるものの、上限30万円までであることが多いようです。
交通事故が起こったために車内の積載物が破損したときには、加害者に損害賠償を請求できます。
なお、運搬中の交通事故やトラックへの荷物の積み込みと荷降ろし作業の事故、長時間労働による腰痛や首の痛みなどは労災事故として処理するべき必要性もあります。
破損事故を防ぐために、適切な梱包と保護材の使用、運送会社と物流拠点の密なコミュニケーションなどが大切です。
その上で、以下の対策を実施していきましょう。
・物流オペレーションを見直す
・スタッフ教育を徹底する
・安全設備を使う
・ストレッチフィルムで保護する
・衝撃検知シールを貼る
・梱包資材を変更する
・荷物の取り扱いに注意する
運送会社の過失で荷物が破損してしまうと、送り主から損害賠償請求される恐れがあります。
輸送中の荷物の破損事故は、多くの運送会社で商品引き渡し日から14日以内であれば補償の対象としているようです。