
運送会社における融資とは、車両購入・燃料費支払い・人件費負担などの資金を確保するために、金融機関からお金を借りることです。
売上金を回収するまでのタイムラグを埋めるために、銀行から運転資金の融資を受けることはめずらしいことではありません。
事業継続と成長に欠かせない生命線ともいえますが、民間銀行以外にも政府系金融機関やノンバンクなどを利用するケースも見られます。
そこで、運送会社における融資とは何か、目的や重視される事業計画書や格付けについて解説します。
運送会社にとっての融資とは、単にお金を借りて借金をすることではありません。
安全確保と業務効率化へ向けた先行投資のための資金調達であり、資金を貸してくれる金融機関は経営課題を共有するパートナーとされます。
運送会社が融資を受ける理由は、主に以下の3つといえます。
・設備資金の調達…車両購入において、必要な資金は1台数千万円必要です。排ガス規制への対応や、中継輸送用のトレーラー導入などの機材更新においては、多額の資金が必要になります。
・運転資金の調達…高騰する燃料代の支払いや、給与などの支払いは先出しとなるものの、荷主からの運賃回収は数か月先になるため、キャッシュフローのズレを埋める資金が必要です。
・DX・環境投資資金の調達…自動配車システムや労務管理ソフトを導入することや、EVトラックの試験導入などの新領域に対する投資においても資金が必要です。
運送会社が融資を受ける上で、重要になるのが数字を裏付けした事業計画書です。
燃料サーチャージ導入や、荷主との運賃改定に関する交渉の結果などを具体的に示しましょう。
荷主は特定の1社に依存するのではなく、複数社とバランスよく取引することのアピールで、経営の安定性を示すことができるでしょう。
金融機関の融資審査では、運送会社の格付けが重視されます。
格付けは、以下の要素で
・安全性優良事業所(Gマーク)の有無(トラック協会が認定する制度で、法令遵守徹底と事業停止リスクなどが評価材料となる)
・運賃交渉の有無(残業上限規制を遵守しつつ、荷主と適正な価格に転嫁できているのかが判断材料となる)
・保有車両の稼働率(放置された車両の有無や、1台あたりの売上が把握できているかなどの管理能力が問われる)