
運送会社では、台風や豪雨、線状降水帯による水災害への備えが急務といえます。
道路が冠水や土砂崩れなど寸断されると、一般家庭への荷物だけでなく、生活物資や避難所へ救援物資を届けることもできまません。
過酷な気象条件下でも、ドライバーの命と荷物を守りつつ、物流網を維持することが求められるでしょう。
そこで、運送会社の水災害対策について、物流を襲う豪雨の脅威と備える方法を解説します。
水災害対策が起こったとき、運送会社は無理な運行を強行しない姿勢が大切です。
従来までは、何があっても届けることが美徳とされていました。
しかし、大雨の無理な運行は、ドライバーの命を危険にさらす行為です。
気象データや河川の浸水予測などを確認し、災害が発生する数日前から段階的に行動を決める防災行動計画策定を行いましょう。
集荷を停止する段階と、通行を見合わせるルートの選定など、止める勇気を早期で決めることが最悪のシナリオの回避につながります。
わずかな道路の冠水も、トラックのマフラーから水が入ればエンジン停止となるなど、命取りになります。
そのため、国土交通省の「道路冠水想定箇所マップ」や、リアルタイムで路面状況を知ることのできるSNSなどを活用しましょう。
AI搭載の配車システムなら、浸水リスクの高い立体交差の下部を避けるルートを自動で割りだし、即座にドライバーに指示を出せます。
最新技術を駆使した水に浸からないナビゲーションが必須です。
浸水被害は、道路だけの問題ではありません。
荷物の仕分けや保管をする物流倉庫も、浸水対策を強化しましょう。
ハザードマップで確認したときに浸水域内の拠点は、土嚢や止水板を設置し、重要な荷物や電気設備は上階へ移動させる垂直避難を訓練することが必要です。
近年では、一階部分を高めに設計することや、非常用発電機を屋上へ設置するなどの水災害対策構造も標準化されつつあります。
トラック輸送を鉄道やフェリーに切り替えるモーダルシフトも、災害における強力なバックアップにつながります。
高速道路が寸断された場合でも、海や鉄路を使って物資を届けることができるからです。
複数の輸送手段を組み合わせたマルチモーダル輸送体制を整えておけば、水災害以外でも様々な不測の事態における物流網維持につながるでしょう。