
地震発生後には、運送会社は被災地に支援物資を届ける役割を担います。
物流を維持するために、道路の寸断や停電などの過酷な状況下でも混乱を最小限に抑えなければなりません。
そのためには、まずはドライバーの安全を確保しつつ、代替ルートを迅速に選定し、被災地へ緊急輸送を行う体制を整備しておくことも必要です。
そこで、地震発生後に運送会社が行うべきことについて、初動の対応や対策を解説します。
強い揺れを感じ、地震発生を認識した瞬間、運送会社では走行中のドライバーの安全確保を最優先しましょう。
震度5弱以上の地震発生における「緊急停止マニュアル」においては、運行中のドライバーはハザードランプを点灯させて左側に停車するとされています。
運行管理センターでも、GPS活用のもとで、すべてのトラックの現在地を即座に把握して安否確認を行います。
トラックのいる道路に亀裂や段差がないか情報を収集し、二次被害を食い止める初動を迅速に行うことが復旧の鍵となるでしょう。
地震発生により、高速道路や橋が寸断されたときは、代替ルートを確保することが必要です。
国土交通省の道路情報や民間ナビゲーションアプリなどと連携したAI搭載の配車システムが、通行できるルートを瞬時に割り出します。
完全に陸路が遮断されたときには、鉄道やフェリーへと切り替えるモーダルシフトを迅速に検討しましょう。
物流センターでは、地域の物流拠点であるため、高い耐震性が求められます。
免震構造を採用し、荷崩れを防ぐための棚固定や、停電時にも稼働できる自家発電設備の配備などが必要です。
BCP(事業継続計画)も策定し、特定拠点が被災により機能不全に陥っても、別拠点が即座に代替できる体制を整えましょう。
地震リスク軽減に向けて、最新テクノロジー導入も加速しています。
揺れにより土砂崩れが発生し、孤立した集落まで物資を届けるときのドローン配送は、すでに実証実験中です。
地震発生数秒前に警告を出して、荷役中が事故に遭うことを防ぐ緊急地震速報連動システムなどの導入も進んでいます。
いつ巨大地震が発生するかわからない中、大きな揺れがあっても荷物が届く未来が作られているといえるでしょう。