
新型コロナウイルス感染症が大流行し、2020年には日本にも大きな影響を及ぼしました。
パンデミックの発生は、世界の物流や運送会社の経営環境を激変させたといえますが、かつてないほどの需要の急増と供給の停滞で対応に追われたといえます。
生活様式や企業活動の変化に伴い、どのように対応すべきか様々な課題に直面したともいえるでしょう。
そこで、パンデミックが運送会社に与えた影響について、これからの課題を解説します。
パンデミックによる外出自粛要請が出されたため、ネット通販(EC)のニーズが一気に増えました。
個人向けの配達量が過去最高を記録したといわれていますが、物量が増えすぎたのに対して運ぶ人材は足りておらず、配送ルートの効率化などが課題になったといえます。
パンデミックでECサイト需要が拡大したことで、EC拠点の配送を担当する運送会社にはメリットがあったといえる一方で、鉄鋼・造船・化学・セメントなどの重化学工業全般の輸送を担う運送会社は経営が厳しくなりました。
機械部品や自動車などの工場が停止したことが、企業間物流を主力とする運送会社の貨物不足を深刻化させた理由です。
港湾がロックダウンし、航空便も減便したために、海外からの荷物が届かなくなりました。
それにより、国内輸送のスケジュールも混乱することになり、原油価格高騰なども加えて運送会社の採算を圧迫したといえます。
外出自粛や時短営業を余儀なくされた中でも、運送会社のドライバーは稼働を継続する必要がありました。
そこで、職場の感染対策へ手間や多額のコストがかかったといえます。
後に、置き配やサインなしでの受け取りなどの新たな配送スタイルが導入され、業務の効率化も進みました。
伝票を電子化したり非対面の点呼システムを導入したりなど、運送会社の商習慣のデジタル化も進みました。
他にも、AI活用の配送ルート自動化や、車両動態管理システムに自動仕分け機や搬送ロボットなどの導入も進んだといえます。
パンデミックにより、EC需要は急増したといえますが、運送会社の人手不足解消が急務となりました。
サプライチェーン分断で、荷動きが停滞したことも、経営直撃の要因です。
労働時間規制への適応やデジタル化による業務効率化、ドライバーの処遇改善を両立しつつ、配送網を再構築することが課題といえます。