運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流業界でできる新型コロナウイルス第二波への対応

2020.10.10
分類:リスク

新型コロナウイルス第二波に備えるために実施したい物流センターの接触削減

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って発令されていた緊急事態宣言も解除となり、経済活動は段階的にではありますが再開されました。

ただしまだ事態は収束しておらず、すでに新型コロナウイルス第二波と呼ばれる状況が続き、物流センターなどでも感染対策をどのように行うべきか模索中ということもあるでしょう。

物流センター内で働く方たちの接触を削減させるために、どのような対応が望ましいのかご説明します。

物流センター全体で実施したい衛生対策とは

これまで物流センターで実施する安全面の対策は、常に施設全体を通し実施してきたことでしょう。

ただ、衛生面についての対策は、物流センターに設けられているクリーンルームなどでのみだったのではないでしょうか。

今はWithAfterコロナと呼ばれる時代となり、新型コロナウイルス第二波も懸念されている状況のため、クリーンルームに限らず物流センター全体の衛生対策が非常に重要となります。

そのためまずは、

・従業員は2メートルを目安とした一定距離を保つことができるように、作業同士の空間と人員配置を最大限見直しする

・工程ごとに区域整理(ゾーニング)し、必要以上に従業員が担当区域と他区域の間を往来せず済むようにする(一定規模以上の製造事業場などはシフトでできる限りグループ単位の管理を行う)

・取引先など外部関係者の立ち入りについては必要性を含め検討し、立ち入りを認めるときには従業員に準じた感染防止対策を求める

なお、区画整理(ゾーニング)は物流センター内で行う業務の生産性向上のため、複数の業務を担当する多能工(マルチスキル)が求められてきました。しかしこれからはゾーニングを見直し、外部関係者の立ち入りについても入出荷で来場するトラックドライバー以外は必要性を検討することが必要となります。

 

離れた状態でコミュニケーションを取る

従業員同士や外部関係者との距離を確保しつつもコミュニケーションを取るには、

・インカムを活用する

・外部接触する事務所窓口などには衝立を設ける

といった対策が早急に必要です。

 

トラックドライバーとの接触削減のために

トラックドライバーと接触を削減するためにはデジタルツールの導入が有効です。

たとえば、

・受付記録の手書き記入を電子受付に

・納品指示書の手渡し確認をデータ確認に

・受領書の受取をデータ確認に

・退場登録の手書き記入を電子退場に

といった対応により、荷下ろし以外の作業でトラックドライバーとの接触を回避するができるでしょう。