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物流企業だけでなく世界経済に対するコロナショックは大恐慌以来の大影響

2020.11.08
分類:リスク

新型コロナウイルスの影響はいまだとどまることを知らない状況であり、物流業界も例外ではありません。

2020年の世界経済は、大恐慌以来といえるマイナス成長になるともいわれており、世界のGDP(国内総生産)成長率をみても劇的なマイナス成長と見込まれています。

大恐慌も世界貿易の縮小を招き、米国では輸入関税を大幅に引き上げるスムート・ホーリー関税法を成立させ関税合戦が起き、世界貿易額は4年間に3分の1まで縮小したという過去もあります。

米株価も大暴落後、一時値を戻したものの再度下落し、景気が4年ちかく後退し続けました。

コロナショックでどのような影響が?

大恐慌以来といわれるコロナショックも世界経済に与える影響は大きく、外出自粛や制限による需要ショックがその例です。

設備投資の需要などはなくなり、原油価格も一時マイナスになる暴落ぶりでした。先進国はデフレもしくは低インフレ化するとも見込まれている状況です。

需要ショックだけでなく供給ショックも見られ、特に食料の供給網に対する影響は大きいといえます。国ごとに出された移動制限により、農業労働者や輸送トラック、港湾労働者らを確保することにも支障が生じています。

穀物の輸出量の制限などで、地域ごとにインフレが起き食料価格が値上がりしてしまうなどその影響は大きいといえるでしょう。低所得・中所得の国では2020年末までの間に、前年の2倍近い方たちが深刻な食料不足に陥るとも予測されています。

世界の物流の9割を占めている海上物流も船員の下船が拒否されるなど、船員の交代が難しくなっています。運航できない船が出てくれば、モノの供給網も崩壊してしまう可能性が出てくると考えられます。

 

収束すれば落ち着くわけでもない

新型コロナウイルスが収束すれば解決するのかといえばそうではありません。

そもそも国際的な物流網が再開されるまで時間もかかるでしょうし、供給網が一時的に途絶しただけでもショックが起きてしまうとも考えられます。

新型コロナ収束により経済活動が一気に再開すればインフレが起こりやすくなります。物価が上がっても賃金上昇を伴わないため、当初の経済水準に戻らないままインフレ(スタグフレーション)に陥ってしまうとも考えられるでしょう。

大恐慌から脱却するため、米国では政府が市場に積極的に介入するニューディール政策が取られました。

新型コロナが就職した後の世界を見通すためにも、この経済危機をどう乗り越えてきたのか学ぶことが必要といえます。