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物流現場で混乱を招く要因は期限ごとの在庫管理の難しさにある?

2021.01.19
分類:リスク

物流現場では、正確な期限ごとの在庫管理が行われておらず、混乱を招くという事態に悩まされているケースもめずらしくありません。

賞味期限・有効期限は徹底して管理を行うことが必要ですが、管理が不十分であれば在庫引当ての際に顧客希望のロットや出荷許容期限が指定できなくなってしまったり、すでに納品している商品より古い賞味期限の商品の出荷してしまったりという問題が発生してしまいます。

このような場合には、リアルタイムで商品を管理できる状況を作ることが必要です。

賞味期限管理を行うのなら

賞味期限管理を物流センターが任されているケースも少なくありません。

出荷しなければならない商品が、物流センターでピッキング中に賞味期限切れになっていることがわかれば、物流の流れを途絶えてしまいます。

賞味期限別に在庫を把握しておき、受注のタイミングからどの顧客にどの在庫を引きあてるのか、正確に行うことができるようにしておくことが必要です。

それにより、納期の回答をリアルタイムで行うことができるようになり、業務生産性も向上させることができるでしょう。

 

期限別に在庫の管理を

たとえばシステムを使って今の時点での期限別の在庫を持てば、リアルタイムで在庫を引当て納期の回答が可能となります。

倉庫ごとに賞味期限在庫管理を行っているのなら、移動や納品の時間を考慮した期限ごとの在庫引当てができます。

仮に在庫が不足してしまっても、出荷逆転品や顧客ごとの許容日数を考慮しつつ、受注したタイミングで在庫の割り当てを行うことが可能となります。

 

顧客別に許容日数を把握

賞味期限や有効期限を持つ在庫は、在庫引当てのタイミングで許容日数を考慮した引当てが必要となります。

そして顧客ごとに許容日数が異なることは、在庫管理を複雑にしてしまう要因となっているといえます。

食品廃棄ロスを削減するためにも、許容日数が変わることも考慮しながら柔軟な対応を可能とする仕組みを構築することが必要です。

そして納品先ごとの出荷済在庫を把握し、賞味期限ごとの先入れ先出しを行うことも求められます。

しかし実際には、倉庫間の在庫移動や納入間違いなどで持ち戻しなどが発生し、期限管理をより複雑にしてしまうこともあるでしょう。

それでも出荷逆転が起きてしまわないように、しっかりと必要な項目を点検できる仕組みをつくることも必要です。