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車を運送するときには陸送と輸送のどちらのメリットが大きい?

2021.07.01
分類:リスク

たとえば車自体を運送するときに、「陸送」ということもあれば「輸送」という場合もあり、具体的に何が違うのかよくわからない方もいるようです。

そこで、陸送と輸送はどのように使い分ければよいのか、その違いについてご説明します。

陸送と輸送に違いはあるのか

転勤や転居の際、または個人間のオークションなどにより、車を運送することが必要になったときに、陸送や輸送という言葉が使われることがあります。

陸送とは、積載車であるキャリアカーなど専用車両を使ったり、運ぶ車を自走により陸地のみの移動で運んだりすることです。

それに対し輸送とは、飛行機や船便なども陸送と併せて利用し、運ぶことを意味しています。

 

陸送で車を運ぶメリット

陸送により車を運ぶメリットとして挙げられるのは、陸地の上を運ぶため、届け先まで直接運ぶことができることです。

また、天候がよほど悪くない場合には、正確に期日を設定できることなどもメリットといえます。

余計な中継地点も経由せず、車上荒らしや盗難などのリスクも大幅に軽減され、全体のコストも安くなります。

陸送では、人件費・燃料費・高速代などが必要ですが、輸送では船便などの料金が追加されるため、よほど遠方でない距離であれば陸送の方がコストを抑えることが可能です。

陸送は近場の場合に費用が抑えられることが最大のメリットであり、国内でも移動距離が長くなる北海道や沖縄、離島などの場合は陸送だけでは対応できないということになります。

 

輸送で車を運ぶメリット

車を輸送により運ぶメリットは、届け先が遠方の場合、たとえば船便を利用すれば距離が長ければ長いほど輸送コストが抑えられる点です。

船便であれば一度に積み込みできる量が多く、陸送で発生する高速代や燃料費などもカットされます。

陸送では距離が長いほどコストがかかる上に、一度に積み込み可能となる台数も最大8台なので、台数が多いときには船便のほうがコストを下げることができます。ただし輸送では引き上げ先から届け先まで、車が到着する日数が陸送より長くなります。

また、船が出る便数にもよりますが、1週間に2~3便という場合、港に駐車しておく期間が発生してしまいます。

移動するスピードも船は遅いため、遠方の移動であればより時間が掛かります。数日港に駐車している期間中、車上荒らしや盗難などに遭うリスクもあるため、その点は留意しておく必要があるでしょう。