新型コロナウイルス感染拡大の影響により、物流・運送業界への打撃は大きなものになったといえます。
まだ収束に至らず先行きが見えない状態の中で、With・Afterコロナの時代を生き残るためには、どうすればよいのか戸惑う運送会社も少なくありません。
収益低下に苦しむ運送会社も少なくない中、新型コロナの影響を受けなかった、または反対に増収したという業者もあります。
2020年3月以降は、新型コロナウイルス感染拡大に向けた対策のため、次々とロックダウンする国が出たことで輸出入にも影響を受け運送会社にその波は押し寄せることとなりました。
運送会社の多くが配送量を減らして売上減少という状況に陥る中で、影響を受けなかった業者もあります。
なぜ運送会社であることは同じなのに、影響の有無が異なるのかというと次のようなことが理由として考えられます。
新型コロナウイルス感染拡大が影響し、海外からの輸出入の停滞や店舗・宿泊施設の営業自粛などの影響で、仕事が減少した運送会社も少なくありません。
中国からの資材輸入が停止されたことから始まり、幅広い分野で配送量が大きく減少することとなりました。
観光業や外食産業も休業要請によって営業を自粛しなければならなくなり、本来必要だったはずの食料や資材も必要なくなったため、その影響から運送業者の仕事量も減少するといった流れです。
業種ごとでは、観光・外食・航空・旅行・建築・製造などに運送を行う業者の仕事が減少している傾向が見られます。
新型コロナウイルスにより仕事が減ってしまった業者の共通点としては、
・1社や少数の荷主のみと取引をしている
・特定の業種のみと取引している
・参入障壁の低い業務内容
・あまり営業活動をしていない
といったことが挙げられます。
従来までの仕事のやり方に固執し、開拓を求めなければ配送量は減り続けてしまうと考えておくべきでしょう。
新型コロナの影響を受けなかった運送会社は、
・配送量は減ったけれどそれをカバーできる医薬品や日用品の配送の増加
・複数の業界と取引がある
・差別化できる業務内容
・営業活動に力を入れている
といった特徴があります。
食品・医療機関・ネット通販などに運送する業者は、新型コロナの影響を受けにくいともいえます。
新型コロナウイルスのような予期せぬ事態が起きても、柔軟に従来の業務形態を変えていけるかどうかが今後の生き残りには必要です。