運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業を含む「EC物流」の特徴と具体的なモノの流れとは

2022.06.21
分類:その他

EC」とは「Electronic Commerce」の頭文字を取って省略した呼び方で、直訳すると「電子商取引」のことです。

インターネットが普及したことにより、時間や場所を制限されることなく誰でも買い物を楽しむことができるため、コロナ禍で巣ごもり需要が拡大したこともあり近年ではより注目されるようになっています。

ネットワーク上で電子的な情報通信を行い、商品やサービスが売買される仕組みですが、「EC物流」では購入された商品を直接渡す店頭販売と異なるため、モノの保管・流通加工・梱包・配送など物流セクションを経た上で渡すことができます。

そのため「EC物流」とは「物流機能」を意味するといえますが、どのような特徴や流れで取引されるのか説明していきます。

EC物流」の主な特徴

EC物流」は「企業」と「一般消費者」との間の商取引である「BtoC」の電子取引が多く、一件あたりの出荷数は少ないのに配送先は増える傾向が見られます。

企業間の取引である「BtoB」が多ければ、ある程度まとまった数の同じ商品を同じ配送先に届けることになりますが、「BtoC」がメインになると扱う商品の数も届け先も増えてしまいます。

BtoC」がメインであることで、商品を販売するインターネットショップは在庫を多く持たず種類を豊富にそろえ、店舗より品揃えを増やさなければなりません。

そのためバックヤードの物流センターとして少量多品種の商品を扱うこととなり、管理が複雑になってしまうといえるでしょう。

また、インターネットショップの中にはギフト商品を強化しているケースもありますが、この場合には「ラッピング」や「メッセージカード」などの対応も求められることになります。

扱う商品が「化粧品」や「健康食品」なら、購入回数や会員ランクなど顧客ごとに合うチラシも同梱することになるため、同梱処理や梱包作業も顧客ごとの対応が必要です。

 

EC物流」でのモノの流れ

EC物流」によるモノの基本的な流れとして、

①入荷

②検品

③保管

④ピッキング

⑤梱包

⑥出荷

となります。

ECサイトでは少量多品種に対応することになり、商品の保管方法はケースではなく棚を使ったラック保管となり、さらに「バーコード」使用による「ロケーション管理」も求められます。

さらに注文ごとにピッキングする「シングルオーダーピッキング」が一般的です。

 

今後の「EC物流」に期待されていること

EC物流は時代とともにニーズが高まっており、インターネット通販の利用料は増加の一途を辿っています。

それにより、物流現場の物流増加とサービス拡大で高いサービスを求められることになりました。

このような問題を解決するため、物流機能だけにとどまらず受注処理・コールセンター対応・商品撮影・サイト制作・広告など必要な業務を一括代行する「フルフィルメント物流センター」なども登場しています。