運送業の運行管理者は、物流を安全に実現させるために欠かせない国家資格者であり、車両やドライバーの管理や安全指導を行うことだけでなく、事故が発生したときには国土交通省に報告する専門家でもあります。
そのため運送事業者は、所有するトラックの台数に応じて、必要とされる数の運行管理者を雇用しなければなりません。
ドライバーに仕事を割り振る配車係が資格を取得し、担当することが多い運行管理者ですが、運送業で働くときの資格手当はどのくらいなのか説明していきます。
運送業で運行管理者として働く場合、「運行管理者資格者証」を交付してもらっておく必要があります。
国土交通省の規定によると、運行管理者の資格取得の方法は次の2つです。
1年以上の実務経験がある人が試験を受けて合格する
5年以上の実務経験がある人が5回以上講習を受ける
このうちいずれかを満たすことで運行管理者の資格を取得することができます。
試験は3月と8月の年2回受験できますが、運送事業所には最低でも1人は必要とされるため、合格しておくことでより業務の幅が広がります。
運送業で働く運行管理者の給料相場を知るために、次の3つに分けて説明していきます。
・運行管理者の月収・年収
・運行管理者の賞与
・運行管理者の資格手当
運行管理者の月収・年収について説明します。
まず運行管理者の月収の相場は約35万円であり、運送業のドライバーは25万円前後といわれているため、10万円程度差があるといえます。
そして運送監理者の年収相場は約375万円ですが、任される業務の量などによって異なります。
運行管理者の賞与の相場や約27万円ですが、会社によって異なります。
規模の大きな会社ほど賞与の額も増える傾向にあるといえ、運送を専門とするのか物流全般を扱うのかなどによっても差が出るといえるでしょう。
運行管理者の資格手当は会社によって異なりますが、一か月あたりの平均で5千円から1万円程度が相場といえます。
ただ、運行管理者を担当する方は、以前はドライバーとして働いていた方なども少なくないため、保有している運転免許に対して手当が付与されていれば毎月3~4万円の手当が支給されることもあるようです。
最初はトラックのドライバーとして働き、キャリアアップを目指していずれは運行管理者を担当するという働き方もよいといえるでしょう。