内航海運とは海を使った輸送事業ですが、一般貨物船やタンカーなどでセメント・石油・コンテナ・鋼材などを国内輸送します。
内航海運業法で、船舶による物品運送を行う事業であり、船積港と陸揚港はどちらも国内にあるものとされています。
国内の港同士を結び、産業基礎資材・石油などの他、人々の生活に欠かせない食料品や日用品などを運ぶ役割を担うのが内航海運です。
そこで、内航海運について、特徴や輸送量・メリットについて簡単に紹介します。
「内航海運」とは、国内の港同士を船舶で結び、貨物を運ぶ輸送手段です。
産業発展や人々の快適な生活を守る上で大きな役割を担います。
主に次のような特徴があるといえるでしょう。
・大量の貨物を一度に長距離輸送できる
・地球環境にやさしい輸送である
・大災害で陸路が断たれても物資輸送ができる
内航海運の「特徴」は、24時間365日、休むことなく産業基礎資材の8割を運んでいることです。
原油・非金属鉱物・金属・窯業品・化学薬品・骨材・機械・石炭など様々な品目を運んでいますが、日用品や生鮮食料品などにおいても品質を保ちつつ安全・効率的に運んでいます。
内航海運の「輸送量」は、国内貨物輸送の約4割を占めています。
自動車の約9倍であり、内航海運では鉄鋼製品・セメント・石灰石・穀物飼料・紙・自動車・砂利・日用雑貨・食糧・石油製品・LPガス・石油化学製品などが主に運ばれています。
内航海運業を営む場合、内航海運業法に基づいた許可を取得しなければなりません。
一定要件を満たせば取得できる許可ではあるものの、オペレーターはさらに一定以上の基準船腹量の確保が要件となっているため注意しましょう。
内航海運の「メリット」は、定時性が高いことです。
年間欠航率は5%未満であり、台風発生においても長期欠航になることは多くありません。
また、災害などで陸上の交通網が寸断されても、確実に物資輸送ができます。
他の輸送手段と比べるとエネルギー効率も良好で、CO2排出も少ないため、地球にも優しい方法といえるでしょう。
内航海運では、1トンの貨物を1キロ運ぶために必要なエネルギー消費量は、事業用トラックの5分の1程度まで抑えることができるといわれています。
効率的に多くの貨物を一度に運びたいときにはメリットの高い輸送方法です。