
運送会社が健全経営を続けて、事業を継続するためには、各省庁との関係を良好に保つことが必要です。
物流を支える制度の理解を深め、行政による規制・ガイドラインを遵守しなければなりません。
そこで、運送会社と各省庁の関係や、関連する行政と連携の内容を解説します。
国土交通省は、運送業の許可・登録・監査を担う省庁です。
貨物自動車運送事業法に基づいて、以下を策定します。
・運行管理者の選任
・車両の安全性
・事業継続の基準
厚生労働省は、運送会社のドライバーの労働時間や健康管理を司ります。
改善基準告示により、拘束時間や休息期間を厳格に制限し、社会保険の加入徹底や最低賃金の遵守などで職員の生活基盤を保障します。
経済産業省は、製造業や流通業などの荷主に対して、長時間の荷待ち解消や適正な運賃支払いを働きかける省庁です。
物流効率化法では、自動化設備やIT導入に対する補助金制度により運送会社を支援します。
警察庁は、道路交通法に基づいて以下の規制を行います。
・飲酒運転
・過積載
・駐車違反
大型車両の通行許可や、交通事故が発生したときの調査を通じて、安全意識の水準を上げる役割を担います。
地球温暖化対策が進んでいるため、運送会社と環境省の関係も深まりつつあります。
環境負荷低減のガイドラインや補助制度を提供するために、以下に関して取り組んでいます。
・排ガス規制への対応
・電気自動車(EV)・燃料電池トラックの導入支援
・カーボンニュートラルな物流の実現
財務省とは、軽油引取税や重量税などの支払いや、法人税の申告を通じて関わります。
燃料価格が高騰した際の補助金や、インボイス制度に対応などの財務面でのルールを規定する省庁です。
総務省所管の電波法や通信関連による規制は、スマート物流の基盤になると考えられます。
運行管理・GPS追跡・インカム活用などで現場をデジタル化することに対しては、通信インフラは必要不可欠です。
公正取引委員会は、下請法や独占禁止法に基づいて、不当な運賃の設定や据え置き、契約外作業を強制することなどについて監視します。
不当な買い叩きの抑止力になるといえますが、荷主と運送会社は立場が不平等になりがちなため、優越的地位の乱用を防ぐ対応が求められます。
運送会社が適正に利益を得ることができる市場環境において頼れる存在となるでしょう。