
運送会社の損益計算書では、売上からコストを差し引いて、最終的にどのくらいのお金が手元に残るのか知ることができます。
原油価格の高騰や、労働力不足による人件費増大などで、窮地に立たされた状態の運送会社は、損益計算書の会計データから経営におけるポイントを探ることが必要といえるでしょう。
そこで、運送会社の損益計算書で注目すべきことについて、それぞれの利益のあらわす意味を解説します。
運送会社の損益計算書では、売上高と売上原価の関係に注目しましょう。
売上高は、荷主から受け取る運賃総額であり、差し引かれるのが売上原価です。
運送業の売上原価は、給与・燃料費(軽油)・高速道路料金・車両修理費であり、効率的にトラックを動かすことができているかを確認できます。
仮に売上高に対する売上原価の割合(売上原価率)が高ければ、燃料費高騰の波を直撃しているか、空車走行が多いと判断しましょう。
売上高から売上原価を差し引くと、売上総利益(粗利)がどのくらいか把握できます。
運送業の粗利は、燃料費変動に激しく左右されやすいため、数円値上がれば利益を一気に削ってしまいます。
燃料サーチャージ導入で利益を守る工夫をすることが必要です。
売上総利益から、事務経費や管理部門でかかる費用を差し引くと営業利益を算出できます。
運送会社が本業で稼いだ力を確認できる指標であり、無駄な経費を削減する経営ができている証拠となる部分です。
現場の頑張りと経営側の管理能力の結果が数字にあらわれるといえるでしょう。
支払利息・受取利息・補助金などが反映されるのが経常利益です。
運送業は車両購入などで借入金を抱えやすく、利息負担が営業外費用として利益を下げてしまいます。
低燃費車両導入で補助金などを受け取れば、営業外収益に計上されます。
税金などをすべて支払った後の最後の利益が当期純利益であり、会社が自由に使える本当のお金です。
安全な最新鋭のトラックを導入して最新システムを整備し、ドライバーへの還元に使えます。
明日も安全に荷物を運び続けることができるのか、運送業の持続可能性を証明する数字であるといえるでしょう。