
運送会社の粗利とは、運賃から直接かかったコストを差し引いて算出する売上総利益のことです。
粗利は運送会社の存続を左右する指標といえますが、燃料費高騰や人件費増大で厳しい状況にある中でも、増やすための取り組みが必要といえます。
そこで、運送会社の粗利について、目安や営業利益との違い、増やすコツを解説します。
粗利とは、売上高から製造原価や売上原価(仕入値)を差し引いた利益です。
売上総利益と呼ばれる利益であり、商品やサービスの付加価値や、本業の収益力を測る指標となります。
そのため、運送会社の粗利は、運送売上高から運送原価を差し引いた利益であり、事業維持の根本的な利益力といえるでしょう。
運送業における粗利率とは、売上高に対する粗利の割合です。
目安は20%から25%前後ですが、事業規模・業態・保有する車両台数・他社へ外注する傭車の量によって原価は異なります。
粗利から、従業員の給与・事務所家賃・通信費などの販売費および一般管理費を差し引いた残りが営業利益です。
運送業界は、販売費および一般管理費の割合が高めであるため、売上に対して本業で稼いだ利益の割合(営業利益率)の目安は、0%台から数%程度にとどまります。
運送会社の粗利を増やすには、1運行ごとの利益を可視化し、変動費を抑制することと運賃見直しを同時に行うことが必要です。
燃料費などの高騰でコストが増えた場合は、運賃へ転嫁させることで採算が合わない案件の見直しつながります。
また、無駄な配送ルートも見直しを行い、同じ距離と時間で運べる荷物量の最大化が必要です。
トラックの空きスペースはできるだけ減少させて、1運行あたりの売上を最大化させる積載率向上にも努めましょう。
なお、荷主への運賃交渉は、国土交通省の示す「標準的な運賃」をベースとします。
中小の運送会社は、荷主の立場が優位なことが多いといえますが、燃料サーチャージ導入や運賃改定の相談などを行うことが欠かせません。
他にも、エコドライブ徹底や給油カードの活用、整備・点検コスト管理などを行うことで、原価を下げることができます。
自社便と傭車便の割合を最適化し、自社稼働率が低ければ自社便を優先するなど、外注委託費をできるだけ抑えられる工夫をしましょう。