
運送会社で働く労働者の雇用形態は、正社員以外にもパート・アルバイト・契約社員・一人親方などの非正規雇用が少なくありません。
労働時間規制や人手不足の問題解決のために、柔軟な人員確保を迫られているため、非正規雇用の労働者に対する待遇改善や雇用安定化への対応も求められています。
そこで、運送会社における非正規雇用の課題について、増加傾向にある背景を解説します。
運送会社で非正規雇用が増えている背景には、物流需要の激しい変動やコスト削減に対する強い圧力が関係しており、以下への対応が必要だからと考えられます。
・繁忙期や多忙な時間帯へ対応が必要
・固定費削減と競争激化で人件費抑制が必要
・短時間勤務など求職者ニーズの対応が必要
お中元・お歳暮・クリスマスなどの繁忙期や、配送を希望が集中する時間帯の荷物量に合わせて、必要な人員を確保する対応が必要です。
従業員の賞与や退職金の負担が少ない非正規雇用を活用すれば、人件費にかかるリスクを低減させられます。
シニア層や主婦層で、週に数日のみ仕事をしたい方や、日中の数時間だけ働きたい方などの多様な働き方の受け皿となっています。
非正規雇用のドライバーは、便利な労働力である一方で、待遇や安全面における正社員との以下の格差が問題となっています。
・正社員との給与格差
・福利厚生の不透明化
・雇用継続の不確実性
政府推進の同一労働同一賃金の法制化は、運送会社で働く非正規雇用の労働者に関して、見直しを迫っている問題といえます。
具体的には、以下の対応が求められます。
・待遇格差解消に向けた手当再設計
・コンプライアンス徹底
・人件費上昇に伴う価格転嫁
これまでは、正社員のみを対象とした通勤手当や無事故手当も、非正規労働者へ一律支給しなければならないなどの改定が必要です。
労働基準監督署の監査厳格化で、不合理な格差を放置する運送会社は罰則対象になる恐れがあります。
非正規労働者の待遇を引き上げる原資が必要となるため、運賃に上乗せができない中小の運送会社では、利益率低下に苦しみがちです。