運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流業界の抱える事情を解決するために実施されている取り組み

2020.08.12
分類:その他

物流といえば、これまでなら主役でも脇役でもない、裏方という役割を担う存在だったといえます。

そのような事情から、テレビや新聞などのメディアに、物流サービスのことが取り上げられることは特にありませんでした。

しかしヤマト運輸の運賃値上げをきっかけに、だんだんと物流業界への注目が集まりニュースなどで報道されることも増えたといえるでしょう。

そしてそれ以上に多いのは、ECサイト、配送サービスの強化に向けた倉庫拠点新設などのニュースです。

物流倉庫や物流サービスの宣伝が放映されるようになったもの、今物流が注目され裏方ではなく主役として流通業界を引っ張っていく存在になったという事情があるからといえます。

日中荷物を受け取れない事情に対応するための取り組み

注目されるようになった物流業界ですが、ニーズが年々高まりサービスも過剰になったと感じている方もいるようです。

特にECサイトでの買い物は、わざわざ実店舗まで出向かなくても自宅で手軽に商品の購入ができます。購入した商品は自宅まで届けてもらえるので、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される状況などでも安心して買い物を楽しむことが可能です。

今はパソコンだけでなくスマホやタブレットが普及しており、どこでも簡単にアクセスし、購入・決済することができます。ただ一人暮らしや共働きの世帯も多いので、日中に家をあけることが増え、届いた荷物を受け取れず再配達を希望する方も多くなってしまいます。

再配達が増えれば、ドライバーの労働時間にも影響しますし、車から排出されるCO2も増加し環境への悪影響も懸念されるところです。

ただこのような事情に対応するため、宅配ボックスの設置やコンビニ受け取りを可能とするといったサービスも提供され、日中は不在でも帰宅途中に受け取りできるようになりました。

 

クロスボーダー物流の事情

今は日本だけでなく世界へと拡大するグローバル化が主流となっていますが、物流業界も国内にとどまるのではなく、国境を超えたクロスボーダーによる輸送商品が増えています。

国内にいても手軽に海外商品を入手できるようになったのは、このクロスボーダー物流の影響が大きいといえるでしょう。

特に経済発展が著しい東南アジアなどで注目されていますが、商品が国境を超えるときの通関手続の煩雑さや、インフラ整備が不十分ということで越境できないという問題も発生しています。

さらに現地の事業者が判断する品質と、日本国内で求められる品質への意識の違いなどもあるため、そのような事情をどのように解決させていくかも今後の課題として重要となるでしょう。