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中国の物流状況は?ビジネスにおいて進出すべき国なのか

2020.10.13
分類:その他

中国の社会物流総額は世界でみたときに最上位といえます。世界の工場から世界の市場へと変わりつつある中国ですが、GDP(国民総生産)成長率も右肩上がりという状況であり、物流も経済成長に比例し飛躍的に成長しているといえるでしょう。

中国の一定期間における社会に物流対象品として存在する貨物の価値総額(社会物流総額)を見ると、2001年は約20兆元(約304兆円)だったのが2014年には約214兆元(約3,252兆円)にまで上がり、さらに2017年になると約253兆元(約3,845兆円)とまさに右肩上がりです。

中国では物流がビジネスにおいて重要とされている

中国で物流がビジネスの重要点となっている理由は、物流の本質が運ぶことと保管することであり、生産と消費の間に存在する時間や空間の差を解消することが目的であるからといえます。

中国の国土は日本の約2526倍という広さなので、中国で自社商品を展開しようとすれば時間と距離の差を埋める物流が非常に重要だということになります。

中国進出を考えている企業だけでなく、中国への事業展開を開始している企業にとっても物流を確保しなければビジネスは成功しません。

新型コロナウイルスが収束した後は、電子商取引(EC)需要が拡大されると管がられているため、新たな物流システムが構築されることも期待されています。

そのため自社商品やサービスに適した中国物流を選ぶことがより大切といえます。

 

中国物流の現状は?

EC需要が拡大されれば、中国の物流施設の需要も大きくなっていくことでしょう。新型コロナウイルスの流行で混乱していた中国物流も、現在は回復に向かっていると考えられます。

人の移動制限に移動後の在宅観察措置などにより、通関業者や物流会社などの人員確保が懸念されていました。交通制限などにより、高速道路では検温が強化・実施され輸送にも大きな支障をきたしていたといえます。

しかし20203月には交通規制は緩和され、人員も職場復帰したことで人手も足らずに済み、輸送に大きな支障は出ていないようです。

 

新型コロナ収束後を見据えたビジネス展開を

中国に限ったことではなく、今後はオンラインを活用したEコマースが拡大することが予測されていますし、すでにその傾向が見られます。通販需要が大幅に拡大されることから、物流施設の需要もさらに高まっていくことも予想されます。

中国国内の物流施設建設について投資活動を行うなど、新型コロナウイルスの収束以降を見込んだ電子商取引成長と先進的な物流施設需要の高まりを予測した動きが求められると考えられます。