運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送にも関連する物流における倉庫業とは?

2021.04.10
分類:その他

倉庫業は物流の要ともいえる役割を担いますが、運送にも大きく関係する部分です。

そこで、物流業界の一部を支え欠かすことのできない倉庫業について、その内容をご紹介します。

倉庫業は物流の要となる部分を担当する

近年ではインターネットで買い物を楽しむ方が増えています。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響も大きく関係していますが、それにより物流倉庫の需要は大幅に拡大したといえます。

そもそも倉庫業とは、生産と消費を結びつける上で極めて公共性の高い産業であり、荷主から預かった物品を保管する事業として重要な役割を担います。

倉庫業での業務にズレなどが発生してしまうと、後々の作業にも影響することになるので、要となる部分を担うともいえるでしょう。

日本の倉庫業は旧財閥系を中心として続く歴史ある業界であり、20024月に倉庫業法改正からは物流効率化や競争力強化などを目的として許可制から登録制に変更され、料金事前届出制度も廃止されています。

倉庫・敷地について所有権を有することが求められている上に、倉庫業の登録を受けるには倉庫の種類ごとに定められた施設・設備基準を満たさなければなりません。

さらに管理運営に必要な倉庫管理主任者の選任も義務付けられており、今から倉庫業を始めようと考えた場合には、多額の初期投資資金が必要となるでしょう。

 

物流倉庫の役割

物流倉庫は、次の運送手段に切り換える前の一時的な保管場所としての役割を担います。

他にも配達日の指定がある荷物を保管する場所という役割も担い、何を・いつ・どのくらいの量で・出庫させるか、把握する上で欠かせない仕分けや管理が行われる場所でもあります。

求められたモノを適切な量・タイミングで運送するために、物流倉庫の存在は欠かせません。

 

倉庫の種類と倉庫業で行う業務

倉庫にもいろいろな種類があり、一般的であるのは建屋型の倉庫ですが、温度や湿度を24時間一定に保つ定温倉庫などもあります。

他にも危険物や高圧ガスなどの保管を行う危険品倉庫や、燻蒸可能とする燻蒸倉庫、税関長の許可を受けた保税蔵倉庫、防塵性や防カビ性の機能が高いトランクルームなど、それぞれ用途や目的、荷物により利用される倉庫の種類は変わってきます。

そして倉庫で行う業務は、主に次のようなことが挙げられます。

・検品…貨物が適正か、個数に間違いがないか、傷や破損がないか検査を実施

・入庫…貨物の特性に合う定められた保管場所に、品質を落とさないように保管

・流通の加工…貨物が適正か、個数に間違いがないか確認し、包装や詰め合わせ、ラベル貼り、値札付けなどを行う

・ピッキング…入庫順や日付順など、指示書に従い商品や製品を取り出す

・仕分け・荷揃え…個数に間違いがないか確認し、配送先や方面ごとに分けてトラック単位に荷揃えをする

・出庫…指定された時間に合わせて荷物を出す