運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送・輸送で使用されるコンテナの種類とそれぞれの特徴

2021.05.04
分類:その他

運送・輸送で使用される「コンテナ」にも様々な種類や規格があるため、用途ごとに使い分けることになります。

安全・効率的な国際物流を可能としたコンテナは、物流業界にイノベーションを起こした存在ともいえますが、どのような種類のものがあるのかご説明します。

コンテナの種類とそれぞれの用途

海上コンテナ輸送では、輸送を円滑にするために国際的な基準であるISO規格の寸法・強度・外形などが用いられます。

使用目的と構造から規格が分類されますが、ドライコンテナと特殊コンテナという2つの種類に分けることができ、さらに特殊コンテナは用途ごとに様々な種類に分類されています。

ドライコンテナ

現在世界でもっとも普及している一般的なタイプのコンテナで、工業用品などの他、電化製品・家具・衣類・雑貨などの日用品、自動車用品など常温で貨物を輸送する際に用いられます。

外板はスチール製で床面はクロスメンバーという骨材に合板が敷かれたコンテナで、集中荷重に弱いことが特徴のため、重量物の取り扱いには注意しましょう。

リーファーコンテナ(冷蔵・冷凍コンテナ)

冷凍・冷蔵ユニット内蔵のコンテナで、温度調整を可能としています。

果物・野菜・肉・魚などの生鮮食品の他、医薬品・フィルムなどの化成品など、冷凍貨物や冷蔵貨物の輸送に適しています。

壁面には断熱材が取り付けられているため、所定の温度を一定に保つことが可能です。

オープン・トップ・コンテナ

コンテナの屋根がなく、天井の代わりにロープで固定可能な耐候性防水シートが装備されています。

大型機械など背の高い貨物や、コンテナのドアから出し入れできない鉄コイルなどの貨物など、高さや長さが規格外の荷物に適しているコンテナです。

フラット・ラック・コンテナ

屋根・両側面・扉のないコンテナで、左右と上方から貨物を出し入れできるなど、柔軟な積載方法が特徴です。

通常のコンテナサイズでは収まらない建設機械・クルーザー船・木材・パイプ・鉄鋼などの重量物を輸送する際に用いられます。

フラット・ベッド・コンテナ

上部構造物が一切ない床面だけのコンテナで、通常のコンテナで積載できない大型機械や鋼材などの重量物を運ぶときに用いられます。

タンク・コンテナ

液体貨物を輸送するコンテナで、鉄鋼フレーム内にタンクが格納されており、モルト(原酒)・醤油・液体化学薬品などの貨物を運ぶときに使われています。