運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

楽天と日本郵便が共同で行う物流・運送サービスを健全化させる取り組みとは?

2021.08.10
分類:その他

インターネット関連サービスを中心に展開している楽天ですが、EC物流を健全化することを目的として、物流や運送の様々な取り組みを行っています。

もともと楽天は、インターネットで人はモノを買うことがないといわれていた時代から、たとえばコンピュータに弱い地方の小さな商店でも店を開くことが可能となるように、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を解説しました。

その「楽天市場」では、包括的に物流・配送サービスを構築する「ワンデリバリー」構想を掲げていますし、「楽天スーパーロジスティクス」では「楽天市場」に出店する店舗の商品を保管から出荷まで一括して担うサービスを稼働しています。

そして注目したいのが、202012月に日本郵便と物流領域における戦略的提携に向けた基本合意書を結んだことで、これにより新たな物流プラットフォームを共創することになりました。

コロナ禍で生活基盤となり需要拡大したEコマース

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、人々には新しい生活様式が求められるようになりましたが、その中で生活基盤となりつつあるのがEコマースです。

荷物の出してと受け手の要望は多様化し、安定して物流サービスを健全に持続させることが課題となっています。

このような背景から、これまで日本郵便が培った物流網や膨大な荷量とデータと、楽天市場の需要予測と受注データなどの運用ノウハウなど、日本郵便と楽天のデータを共有化させ互いの資産と知見を最大限に活用するようです。

データ共有で実現できること

日本郵便と楽天が協力し、それぞれの保有するデータなどを共有することで、物流従事者・荷物を出す企業・受け取る消費者などすべてが満足できる新しい物流プラットフォームが構築できるとしています。

配送システムを効率化させ、利便性の高い受け取りサービスを可能とし、さらに共同物流拠点や配送網を構築していくこととなるでしょう。

 

今後はさらに連携を強化する予定

日本郵便と楽天は、すでに楽天運営の物流センター「RFC」からの配送に加えて、不在再配達削減に向けた取り組みを行っています。

また、「楽天市場」に出店する店舗には特別運賃を提供するといった協業も行われていました。

今後はさらに日本郵便と楽天の連携が強化されることとなり、新しい物流DXプラットフォームが構築されていきます。

他のEコマース事業者や物流事業者にも、この新たなプラットフォームに参加してもらうよう促進していくことで、物流環境を健全化・持続化を実現させていくことを目指すとしています。