運送会社などで「エクスプレス」という言葉が社名に使われることがありますが、これは急行列車 (Express) や特別急行列車(Limited Express)の意味をあらわします。
宅配便など、荷物輸送や貨物輸送、速達便や高速バスの愛称として使われるのは、スピーディにモノを運ぶことができることをアピールできるからと考えられます。
エクスプレスは英語で「速い」という意味を持つ「express」のことで、英語ではもともと「表に現す」「表現する」という意味で使われていますが、運送業界では「速い」といった意味で用いられることが多いといえます。
語源はラテン語で「外へ押し出す」ことを意味する「expressus」で、ドリップコーヒーよりも抽出時間が短いコーヒーを意味するイタリア語の「エスプレッソ (espresso)」 と同じ語源です。
エクスプレスではなく「エキスプレス」と表記しているのを目にすることもありますが、どちらも同じ意味で使われています。
「急行列車」や「急行の」といった意味で使われるということは、スピードや速さをアピールするためであり、乗り物や運送サービスの名称として用いられることが多いといえます。
例えば、
・オリエントエクスプレス(ヨーロッパの長距離豪華列車)
・つくばエクスプレス(つくば市と秋葉原を結ぶ鉄道)
・金沢エクスプレス号(渋谷区と金沢市を結ぶ高速バス)
などがその例です。
JR東海などでも、365日お得な値段で新幹線に乗れるサービスで「エクスプレス予約」という名称を付けています。1年中、いつでも会員価格で指定席を利用でき、乗車日当日でも会員価格でお得に移動が可能となるサービスです。
さらに誰もが知っているクレジットカード「アメリカンエキスプレス」なども、エキスプレスという言葉が使われています。
これから物流会社や運送会社を立ち上げようと考えている方で、社名に迷っているのなら「エキスプレス」や「エクスプレス」という言葉を含ませると、素早くスピーディな配送が可能であることをアピールできるでしょう。
ただしすでに多くの物流・運送会社の社名やサービス名として使用されているため、同じ名称をつけてしまわないようオリジナルの社名やサービス名を考えましょう。