自動車や鉄道貨物を使って「ヒト」や「モノ」を運ぶことを「陸上輸送」といいます。
日本では運送トラックなどを使った陸上輸送が荷物を運ぶ主役となっていますが、なぜ国内貨物輸送の中心的役割となっているのか、その背景について解説していきます。
輸送手段は、
・陸上輸送
・海上輸送
・航空輸送
の3つに分けることができます。
さらに陸上輸送は、
・バス事業
・タクシー事業
・貨物自動車事業
に分類され、個人向けと法人向けがあります。
どちらの場合でも陸上輸送のうち貨物自動車事業は、道路があれば荷物を運ぶことができる便利さで今では物流の主役となったといえます。
トラックが輸送する多くは人々の生活に直結する次の3つの分野に分けることができます。
・食べ物など消費関連貨物
・家電製品など生活関連貨物
・建物建材など建設関連貨物
全国各地に高速道路が通るようになり、トラックを使ってモノを運ぶ時間が短縮化されました。
さらに鉄道と異なり、届け先の玄関まで荷物を運ぶことができ、荷造りも簡単なので需要が高まったといえます。
すべての荷物はコンピュータで届け先などが管理され、ミスなく運ぶことができるような体制がつくられています。
さらにネット上で荷物が現在どこになるのか知ることもできるようになりました。
他にもトラックがどのくらいのスピードで走ったか、いつ荷物が到着したかなども知ることができます。
全国から東京に運ばれる貨物は年間1億1千万トンといわれており、反対に東京から全国各地に運ばれる貨物は1億トンです。
東京都内で運ばれる貨物は1億3千万トンで、いずれもトラックが9割を占め輸送の中心になっています。
これだけの量をトラックで運ぶと、排気ガスなどで環境が汚染されると不安になることもあるでしょう。
しかし荷物の積み下ろしの際にはアイドリングせず、エンジンを止める「アイドリング・ストップ」を心掛けることにつとめ、排気ガスの環境性能優良トラックを使用するなど環境にも気を配る運送会社も増えてきました。
トラックドライバーのための安全運転勉強会の開催や、小学校の交通安全教室開催のサポートなど、交通安全を守るための取り組みなどに参加するケースも見られます。