運送業には様々なリスクが取り巻いている状況です。そのリスクをカバーしてくれるのが損害保険ですが、どのリスクに対して何の保険に加入すれば良いのかわからないという場合もあるでしょう。それぞれのリスクに対してどの保険が適しているのかを確認してみましょう。
運送業の場合欠かすことができない保険に賠償責任保険があります。
・運送事業者賠償責任保険
例えば荷主から預かった荷物を損壊させた場合には荷主に対して損害賠償を支払うことになりますが、その場合に負担する損害賠償責任を補償する保険に「運送事業者賠償責任保険」があります。
・個人情報漏洩保険
企業が保有している個人情報が万が一漏洩してしまった時のための保険です。顧客リストなど企業では個人情報を管理しているでしょうが、所有や使用、管理している個人情報が万が一漏洩した場合には損害賠償が発生します。そのような場合の賠償リスクを補償する保険が個人情報漏洩保険です。
機材などは運送業にとって大切なものですが、もしも破損などがあった場合には復旧費用が多額になることもあります。そのような場合の財物に対してのリスクを回避できる保険もあります。
・動産総合保険
事業用の什器、備品、機械設備、商品、家財などの動産が対象になっている保険で、運送中、使用中に起きた破損、盗難、偶然の事故による損害を補償してくれます。
災害に遭った場合に事業を復旧するまでには多額の費用と長い時間が必要ですが、その際に必要な費用を補償してくれる保険もあります。
・企業財産保険
災害に遭った場合に事業の復旧や再開を支援してくれる保険です。
・取引信用保険
もしも取引先が倒産してしまったら売掛債権が回収できなくなってしまいます。そうなると連鎖倒産という危機に直面することもあるでしょう。そのような事態を回避するための保険が取引信用保険です。
運送業者にとって業務を行う上で自動車は必要不可欠な存在でしょう。現場で使用する自動車や営業車、作業車など色々な自動車がありますが、法人所有している自動車が9台以下の場合には保険料が削減できますので無駄な保険料を払わないように一度見直してみましょう。また、海外とのビジネスなど、グローバルな経営をしている企業の場合には輸出入などが関わってきます。国際間を輸送する貨物には様々な危険により生じる損害もあります。その場合の補償を行う保険に外航貨物保険などがあります。
運送会社を経営する場合には、運送業を取り巻くリスクに対応できるような備えが必要です。いざという時に問題を回避できなければ事業存続も危うい状況に陥るかもしれません。どのようなリスクが自社には存在しており、不足している備えがあれば検討するようにしましょう。