運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送会社で導入される共同配送の仕組みとは?

2017.02.15
分類:その他

トラックなどで物を運ぶことを「輸送」または「配送」と言います。
大まかには、例えば輸送は工場や物流センターなどの拠点同士で物を運ぶことで、配送とは顧客など届け先まで物を運ぶことを言います。

この輸送や配送を行う輸送業者は多様化しており、荷主から受取った荷物を届けるトラックの進出地域も増加しています。
トラックの増加による渋滞が頻繫に起こることなどを回避し作業の効率かを図るために、共同配送という仕組みが導入されています。


共同配送で運送は効率化される?
共同配送とは荷主や輸送業者が、お互い共同で集荷や配送を行うというものです。共同配送は、荷主と輸送業者との立場によって2種類に分類されます。
どちらも交通渋滞を軽減させるだけでなく、少量の貨物を分担して配送した場合に輸送費がかさんで効率が悪くなることを防ぐために提唱されている方法です。

・荷主共同配送
異なった荷主が共同で特定の輸送業者を利用する方法

・輸送業者間共同配送
配達地域によって複数の輸送業者がお互いに利用しあう方法


共同配送のメリットは物流コスト削減!
共同配送を取り入れることで、同業他社と配送料金をシェアすることになりますので、燃料費や人件費といった物流コストを軽減することができます。
また、ほとんどの運送会社で荷物を送り届けるまでの中継点が設けられています。荷物は直接目的地に配達されず、一旦中継点に集荷されて届け先近辺の中継点を経由したのちに目的地に配達されます。
この中継地点を経由することや、配送先が多数に渡るといったことで起きるタイムロスを排除することが可能となるため、配送時間を効率化できます。


さらに色々な品種の小口商品でも配送可能に
同じルートに対する配送を一元化すれば、ロット数の問題で取引が不可能だった卸店へ商品供給することもできるようになるでしょう。
さらに輸配送車両の台数を減少させられることは、CO2や排気ガスを削減することとなり環境問題を改善できることにも繋がります。


共同配送で注意したいこととは?
ただし共同配送を導入する場合には、出荷情報が他社に漏れるなど、自社の営業戦略を外部に漏らすことになってしまいます。
また、時間指定配送への対応が難しくなること、集配場所によっては費用が逆に高くなるという可能性もあります。
また、輸配送中に起きた貨物の破損や損失についての責任は、全てリストアップしていかなければ誰に責任があるのか所在を明らかにすることができなくなります。
それらも踏まえてトラブルを防ぐために、コスト実績の集計や利益の算定などは、誰が取りまとめて行うかを明確にしておく必要があるでしょう。