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運送業界で繁忙期用に利用される傭車とは?

2018.08.02
分類:その他
近年、燃料が高騰化したことやトラックが不足していることなどで、運送業界でも外注依頼が増えている状況です。 外注先として存在しているのが「傭車」ですが、多くの運送業者に活用されるのは急な依頼に対応できるといったメリットが高いことが挙げられるでしょう。 しかし、傭車を利用するとコストがかかるというデメリットもあります。

傭車とは?

傭車とは、繁忙期でトラック台数に不足が生じていたり、長距離運送を行っている運送業者が、一時的に不足するトラックドライバーを借り受けて荷物を運んでもらうことです。 傭兵(トラックドライバー)と車(トラック)の意味を組み合わせてできた言葉ですが、荷主側は緊急時にも対応が可能となり、さらに自社で対応していない依頼も受けることができるようになります。 さらに傭車会社を介することで、横請けの仕事の依頼をもらえることもあるので、メリットが大きいといえます。 反対に傭車の依頼を受けるトラックドライバーのメリットとしては、収入が安定すること、経験や実績を積むことで仕事の依頼を増やすことができることです。

傭車のメリットとデメリット

しかし、荷主側にとっては傭車を利用することでデメリットもあります。 まず傭車料が掛かること、そして自社教育を受けていない傭車ドライバーなど配送者の管理が難しく、荷主側の経営理念など把握されていないことによって傭車ドライバーの対応が悪くなれば、自社の評価に影響してしまう可能性がでてきます。 傭車の依頼を受けるトラックドライバー側としては、依頼がこなければ収入は安定しませんし、配送中に起きた事故は傭車側が責任を取らなければいけなくなることが多くなります。 繁忙期は依頼が殺到して多くの収入を得ることができるのに、閑散期に突入すると途端に収入が激減するといったこともデメリットです。

上手く利用すれば便利なシステム

自社の下請運送会社や個人運送業者などに、固定費を下げることを目的として一時的にトラックやドライバーを補充するために利用するのが傭車です。 荷主側にとっては、緊急的な対応が可能になるためメリットが高いといえますし、傭車の依頼を受けるトラックドライバー側としてもメリットはいろいろあります。 傭車を依頼する運送会社と傭車の依頼を受けるトラックドライバー側が協力し合って、運送業界が上手く発展したりよい運行システムになるようになればよいと考えられるでしょう。