運送業界で使用するパレットとは?種類による特徴の違い
パレットとは物流に用いる荷物を載せるときの荷役台のことです。1個にまとめた貨物を置くための面があって、人やフォークリフトなどの専用車両で、荷役、輸送、保管の全てを可能とする構造を持ったもの、上部構造物を持ったものも含みます。
パレットは、工場、倉庫、運送会社、トラック、コンテナなどでの荷役作業を扱いやすくするためにありますが、いろいろな種類がありますのでそれぞれの特徴などを確認しておきましょう。
パレットはなぜ使われる?
パレットの中でも、ディスポーザブルパレットやワンウェイパレットと呼ばれるものは、1回限りの使用が目的のパレットです。繰り返し使うことを目的とするパレットにはリターナブルパレットというものがあります。
JIS(日本産業規格)では繰返し使用するパレットについて規格サイズを統一していますが、輸送用平パレットの標準規格はT11(1100×1100×144mm)となっています。
箱や袋といった包装単位の物品などをパレットに積載することにより、荷役、保管、輸送にかかる時間を短縮し効率的に作業を進めることが可能です。作業負荷も軽減されるので、生産性向上や働き方の改善に繋がるでしょう。
形状によるパレットの違い
パレットは、荷台タイプの平パレット、ボックスパレット、ポストパレット、シートパレットなど、様々な種類があります。それぞれ特徴など異なりますので、用途に応じて使い分けるとよいでしょう。
□平パレット
上部構造物がなく、フォークなど差込口のあるパレットです。
□ボックスパレット
上部構造物として、少なくとも3面の垂直側板をもっているパレットです。構造は、固定式、取外し式、折りたたみ式、側面開閉式、ふた付きタイプなどいろいろあります。
・ロールボックスパレット
車輪が付いたタイプのボックスパレットです。
・サイロパレット
紛粒体のものに使われます。密閉状の側面と蓋があり、下部には開閉装置が設けられています。
・タンクパレット
液体状のものに使用され、密閉状の側面と蓋があり、上部もしくは下部に出し入れ口があります。
□ポストパレット
支柱のあるパレットで、支柱にも固定式、取外し式、折たたみ式といった種類があります。中には、横さんのあるタイプのものも存在します。
□シートパレット
プッシュプル装置が付いたフォークリフトトラックで荷役される、シート状のパレットのことです。
素材によるパレットの違い
また、パレットの主な素材は、木材、金属、プラスチック、紙などですが、どの素材を使うかによっても特徴が異なります。
木材であれば素材と比較して安い価格で手に入りやすく、比較的積荷がすべらない上に補修も簡単です。
金属であれば強度や耐久性、造形の自在性などにメリットがあり、プラスチックは着色が自由であり、耐水性や衛生面で優れています。
紙は軽量で造形が簡単にでき、短納期である部分がメリットです。他の素材のパレットよりリサイクル面でも優れていることが特徴といえるでしょう。