運送方法の1つ車上渡しや軒下渡しとはどのような違いがある?
荷物を顧客の家の玄関まで配達するのではなく、車の前で荷物を渡す「車上渡し」という形も増えています。
通常であれば、ドライバーが荷物を車の荷台から出して玄関まで届けますが、車上渡しは顧客自身に車の荷台から荷物を出して受け取ってもらう形です。ドライバーは車上で荷物を渡すのみなので、わざわざ玄関先まで届けなくてよいため面倒がありません。
車上渡しは顧客が自分で荷物を下ろす
受け渡しの対象となる商品が、大型の物や重量物の場合には、車上渡しで取引されることが多くみられます。貨物車上から荷物を降ろすのは顧客の責任によって行うことになるため、商品によってはクレーンやフォークリフトなど顧客自身が準備しておくことになるでしょう。
また、商品の瑕疵などはもともと存在したのか、輸送中のトラブルによるものなのか、または荷下ろしの時に生じたのかなど、責任の所在を明確にするためにも顧客の手に渡される前である車上での確認作業が必要です。
なお、車上渡しではなく「軒下渡し」の場合は、輸送から荷下ろしまでドライバーが行うことになります。
ドライバーは責任の範囲内で作業を!
車上渡しなのにドライバーが早く次の目的地に行きたいからと荷卸しを済ませてしまわないようにしましょう。
受け入れ先が工場の場合、荷物が木製パレットなどの場合、工場内のプラスティックスへの積み替えをドライバーに要求されることもあるようですが、こちらも行ってはいけません。
トラックやコンテナ、ローリーなどいずれの場合でも、目的地まで荷物を輸送するまでがドライバー側である売主の責任なので、責任の所在を明確にするためにも守るようにしてください。
一方、軒下渡しとは?
また、軒下渡しは車上渡しより売主の責任が広がり、顧客の軒先まで荷物を運ぶところまで責任を負うことになります。倉庫や工場なら入り口の設置場所に運ぶまで責任となるでしょう。
馴染みのある軒下渡しの例として挙げられるのは、宅配ピザです。玄関先までピザを宅配し、そこでお金を受け取って終了します。
ベッドなどの重さがある家具などでも、軒下渡しなら本来は玄関先に家具を置いて任務は完了しますが、実際には別途契約により設置まで行ってもらうことが一般的のようです。
条件を守って業務を行うような体制整備を
車上渡しは、車の荷台で荷物を渡すことになりますが、単に渡す場所云々ではなく、責任がどこで発生するのか理解しておく必要があります。トラブルを起こさないためにも、条件を確認して守る体制を整備しておく様にしましょう。